《火雷神サンダーボールド》を軸にしたデッキ。《パラレルバース・ゲート》を軸にしたデッキ。
どちらも最上級モンスターを容易に展開することができ、爆発力もあることから大会環境ではよく使われています。
軸にするカードの性質上、構築する人によって個性の生まれやすいデッキであるため、他の人がどんな風に構築しているのか気になりますよね。
そこで今回は《火雷神サンダーボールド》《パラレルバース・ゲート》をどちらも採用し、それぞれの良いところを取り入れた展開系デッキ【サンダーパラレルorオーダー】デッキを紹介します。
このデッキは私が所属するラッシュデュエルチーム「ツーピース」の兄貴分、ルーシーさん考案のデッキです。
「ツーピース」では不定期にチーム内トーナメントを行っているのですが、ルーシーさんはそのチーム内トーナメントで2大会連続優勝をしているデュエリストでもあります。
遊戯王OCGもプレイしており、その経験で培った無駄のない構築は、様々なデッキに活かすヒントにもなるのでぜひ知識として吸収していってください。
ラッシュデュエルをする上で手札事故って一番避けたいですよね
そういった状況に陥りにくいデッキになっています
▼ YouTubeではこのデッキを使った対戦動画も公開しているので、あわせてチェックしてみてください!
目次
デッキレシピ
メインデッキ(42枚)
カード名 | 枚数 |
---|---|
モンスター | 26 |
《火雷神サンダーボールド》 | 2 |
《CAN-Melo:D》 | 1 |
《連撃竜ドラギアス》 | 1 |
《雷闘騎トリガードラゴ》 | 1 |
《最強戦旗タフストライカー》 | 1 |
《火麺上忍ダイアップ》 | 1 |
《幻刃破竜ドレイクラッシュ》 | 1 |
《マックス・レイダー》 | 1 |
《ハンディーレディ》 | 1 |
《アメイジング・ディーラー》 | 3 |
《センサー・ダックビル》 | 3 |
《ジャーマレーベ》 | 3 |
《万能調味査察官》 | 3 |
《火麺忍者バーリカータ》 | 1 |
《CAN:D》 | 3 |
魔法カード | 16 |
---|---|
《火麺ドローっと濃厚返しの術》 | 3 |
《七宝船》 | 3 |
《潜入開始》 | 3 |
《パラレルバース・ゲート》 | 2 |
《JAM:Pセット!》 | 2 |
《魔法石の採掘》 | 2 |
《天使の施し》(LEGEND) | 1 |
デッキコンセプト
このデッキのコンセプトは「レベル7・通常モンスターの強みを活かし、攻撃力の高いモンスターを複数体展開して攻めること」です。
《潜入開始》《パラレルバース・ゲート》《火雷神サンダーボールド》と、このデッキにはレベル7・通常モンスターを展開できるカードが多く採用されています。
展開という役割は同じですが、それぞれ異なる性質を持っているため、それらの性質を駆使しながら状況に応じて展開し戦っていきます。
デッキの回し方
【サンダーパラレルorオーダー】デッキは以下の3つの要領で回していきます。
- 様々な手札交換カードを使って墓地に複数のレベル7・通常モンスターを溜める
- 状況によってさまざまな特殊召喚できるカードを使って場に展開していく
- 《センサー・ダックビル》や《魔法石の採掘》を使って墓地に肥えたカードを再利用する
様々な手札交換カードを使って墓地に複数のレベル7・通常モンスターを溜める
《アメイジング・ディーラー》《七宝船》《火麺ドローっと濃厚返しの術》《天使の施し》とこのデッキには複数の手札交換カードを採用しています。
これらを使って手札をどんどん入れ替えることで、墓地に複数のレベル7・通常モンスターを溜めていきます。
上手く回ればいけど最上級モンスターの採用枚数が多いから手札事故を起こしそうなのが心配だわ
このデッキは最上級モンスターが10体、下級モンスターが16体と、レベル5以上のモンスターと下級モンスターの比率が一般的なデッキと比較し偏っています。
これでは手札事故を起こしてしまいそうですよね。
しかし手札交換を行えるカードを多く採用することにより、最上級モンスターばかり引いてしまった場合でもケアしやすくなっています。
状況によってさまざまな特殊召喚できるカードを使って場に展開していく
墓地にレベル7・通常モンスターを貯めることができたら、次はそれらのモンスターを展開していきます。
展開に使用するカードは《潜入開始》《パラレルバース・ゲート》《火雷神サンダーボールド》の3枚です。
《潜入開始》は攻撃力を強化しながらレベル7・通常モンスターを展開することができ、罠カードに対する破壊耐性を付与できることから《聖なるバリア-ミラーフォース-》などへの対策を行いながら展開することができます。
《パラレルバース・ゲート》は通常モンスターを2体まで展開することができ、最上級モンスターを複数体展開する手段です。
最上級モンスターを蘇生するために使いたいカードですが、レベル問わず蘇生させられる性質上、下級モンスターであっても蘇生させることができます。
墓地に最上級モンスターがいなくても効果を発動することが可能であるため、序盤の墓地が肥えていない状況では《ジャーマレーベ》 や《万能調味査察官》を蘇生することで腐らせることなく運用することができるのもポイントですね。
《火雷神サンダーボールド》はレベル7モンスターが墓地に4種類以上いなければ、モンスターを展開させることができませんが、効果モンスターも蘇生させることができます。
- 相手のセットカードをデッキに戻せる《CAN-Melo:D》
- 複数回の攻撃により直接攻撃を決めやすくなる《連撃竜ドラギアス》
- 自身の攻撃力強化と貫通攻撃により突破力を高められる《雷闘騎トリガードラゴ》
どのモンスターも相手がモンスターを守備表示で展開してターンをしのぐことを許さず、決着を付けやすくしてくれるモンスターです。
相手フィールドにセットされた魔法・罠カードがある場合は《CAN-Melo:D》。
より大きな戦闘ダメージを与えたい場合は《連撃竜ドラギアス》。
相手に攻撃力2500以上モンスターが複数体いる場合は《雷闘騎トリガードラゴ》。
上記のように異なる役割も持つため、状況に合わせて蘇生させるモンスターを選択し戦っていきましょう。
複数の最上級モンスターの展開は相手に突破されにくい盤面の構築にも繋がりますよ
《火雷神サンダーボールド》のアドバンス召喚に炎族モンスターを使用するのことで無駄のない動きに繋げる
《火雷神サンダーボールド》の効果を発動するためには《火雷神サンダーボールド》をアドバンス召喚しなければいけません。
このデッキでは《火麺ドローっと濃厚返しの術》の追加効果を適用するために、炎族モンスターを展開するので、それらをアドバンス召喚のリリースに使用することで無駄のないアドバンス召喚に繋げられるようになっています。
《火麺ドローっと濃厚返しの術》による手札交換は《火雷神サンダーボールド》の追加効果の適用条件を満たすサポートにもなっていますよ!
《センサー・ダックビル》や《魔法石の採掘》を使って墓地に肥えたカードを再利用する
手札交換を無駄に行なったり、序盤で使いすぎるとデッキを回せなくなり息切れを起こしてしまう場合があります。
そうならないように、墓地のカードを再利用できるカード《センサー・ダックビル》と《魔法石の採掘》を採用しています。
《センサー・ダックビル》は《火雷神サンダーボールド》を墓地から手札に加えられるカードです。
《火雷神サンダーボールド》のモンスターを特殊召喚する効果を使えない状況では《雷闘騎トリガードラゴ》を手札に加えることもでき、柔軟に使いやすくなっています。
《魔法石の採掘》は墓地から好きな魔法カードを手札に加えることができるカードです。
序盤~終盤のどのタイミングでも強く使うことができ、状況に合わせてカードを再利用することができます。
手札コストを必要とするカードであるため、手札に引きすぎた最上級モンスターを消費するために使えるのもポイントですね。
カードの採用理由
デッキの回し方で深く触れることのできなかったカードについては、こちらで解説します。
《CAN-Melo:D》
《CAN-Melo:D》は「サンダーボールドループ」を行うために採用しました。
《火雷神サンダーボールド》と組み合わせたコンボで、決まれば相手のセットカードを全てデッキに戻すことができます。
有名なコンボですが、まだよく理解していないという人は以下のループの方法もあわせてチェックしてみてください。
以下の状況を例に解説していきます。
- 《火雷神サンダーボールド》
- 《CAN-Melo:D》
- 《CAN:D》
- レベル7モンスター3種(3種いれば何でも良い)
例)《雷闘騎トリガードラゴ》
《連撃竜ドラギアス》
《最強戦旗タフストライカー》
- 《火雷神サンダーボールド》の効果により《CAN-Melo:D》を蘇生
- 《CAN-Melo:D》の効果により《火雷神サンダーボールド》を手札に戻し《CAN:D》を墓地から手札に加える
- 《CAN:D》を召喚
- 《CAN-Melo:D》と《CAN:D》をリリースし《火雷神サンダーボールド》をアドバンス召喚
このように《火雷神サンダーボールド》の効果を発動し《CAN-Melo:D》の蘇生に繋げれば、相手フィールドにセットカードがある限り、1〜4の動きを無限に行うことができます。
そのため、相手の全てセットカードをデッキに戻すことができますね。
相手フィールドのセットカードを全てデッキに戻した後は、《火雷神サンダーボールド》の効果で蘇生するモンスターを《CAN-Melo:D》以外のモンスターにすることで次の動きにつなげることができます。
《JAM:Pセット!》
《JAM:Pセット!》は相手モンスターの除去と、墓地と参照するカードの妨害のために採用しました。
効果発動後は《CAN:D》がデッキトップに固定されてしまいますが、《火雷神サンダーボールド》や《パラレルバース・ゲート》など、デッキトップのカードを墓地に送る手段は多いため、デッキトップへの固定はそこまで気になりません。
展開力の高さと合わせて相手のライフポイントを一気に削りやすくなるわね!
まとめ
今回は【サンダーパラレルorオーダー】デッキのデッキレシピを紹介しました。
要点をまとめると以下の通りです。
- レベル7・通常モンスターの強みを活かし、攻撃力の高いモンスターを複数体展開して攻めること
- 様々な手札交換カードを使って墓地に複数のレベル7・通常モンスターを溜める
- 状況によってさまざまな特殊召喚できるカードを使って場に展開していく
- 《センサー・ダックビル》や《魔法石の採掘》を使って墓地に肥えたカードを再利用する
ルーシーさん曰く、このデッキは以前このブログで紹介した「BENIさん考案の【サンダーボールドループ】デッキ」の亜種的なデッキに近いそうです。
ただサンダーボールド系のデッキによく見られる墓地肥やしによる運用ではなく、手札をガンガン入れ替えることにより、手札の質を上げながら戦う方向性になっています。
手札交換を行うカードを多く採用していますが、デッキ枚数を少し増やすことでデッキ切れも起きにくくなっており、そういった点も工夫されていますね。
また《CAN:D》が3枚に対し《JAM:Pセット!》の採用を2枚に抑えたり、どの最上級モンスターが墓地へ送られても《火雷神サンダーボールド》の効果を阻害しないよう最上級モンスターの種類を最低限に抑えて構築しています。
このように特定カードや状況によって効果を発動できるかが左右されるカードの採用バランスを調整することで、全てのカードが腐りにくいよう構築されているのもポイントですね。
どんなデッキにも使える構築方法なので、この構築方法を参考にしてみてください!