- 「ラッシュデュエル」と「遊⭐︎戯⭐︎王OCG」ってどう違うの?
- ルールが簡単になったって聞くけど、面白くなくなったんじゃないの?
この記事ではそんな疑問に答えます。
「ラッシュデュエル」は遊戯王OCGを元に作られたカードゲームです。
元に作られたカードゲームであることから共通点も多く、ラッシュデュエルで遊んだことがない人には、どんな違いがあるのかわかりませんよね。
そこで今回はラッシュデュエルとOCGのルールの違いについて解説します。
インパクトのあるルールですが、20年以上続くOCGでの反省を活かしつつ、しっかりと考え込まれたルールになっています。
そのためルールが違う理由を知ると思わず納得しちゃいますよ!
ルールが違うことによる影響も解説しているのであわせてチェックしてみてください!
目次
ラッシュデュエルとOCGのルールの違い
違いのあるルール | ラッシュデュエル | OCG |
---|---|---|
モンスターゾーンの数 | 3つ | 5 + 1つ (メインモンスターゾーンとエクストラモンスターゾーンがある) |
魔法&罠ゾーンの数 | 3つ (フィールドゾーンを含めて4つ) | 5つ (フィールドゾーンを含めて6つ) |
対戦開始時の手札 | 4枚 | 5枚 |
手札枚数の上限 | なし | あり (6枚まで) |
ドローフェイズのドロー | 手札が5枚になるようにドロー (手札が5枚以上の場合は1枚ドロー) | 1枚ドロー |
先攻ドロー | あり | なし |
デュエルの流れ (フェイズ) | ドローフェイズ ↓ メインフェイズ ↓ バトルフェイズ ↓ エンドフェイズ | ドローフェイズ ↓ スタンバイフェイズ ↓ メインフェイズ ↓ バトルフェイズ ↓ メインフェイズ2 ↓ エンドフェイズ |
バトルフェイズのステップ | なし | あり (スタートステップ、バトルステップ、ダメージステップ、エンドステップ) |
召喚権 | なし | あり (自分のターンに1回) |
チェーン | なし | あり |
リミットレギュレーション (禁止・制限・準制限カード) | なし | あり |
レジェンドカード | あり (合計1枚しか採用できないカード) | なし |
召喚方法 (一方にしか存在しない召喚方法) | マキシマム召喚 フュージョン召喚 | 反転召喚 儀式召喚 融合召喚 シンクロ召喚 エクシーズ召喚 ペンデュラム召喚 リンク召喚 |
モンスターの種類 (一方にしか存在しない種類) | マキシマム フュージョン | トゥーン スピリット ユニオン デュアル リバース チューナー ペンデュラム 儀式 融合 シンクロ エクシーズ リンク |
魔法カードの種類 (一方にしか存在しない種類) | なし | 速攻魔法 永続魔法 |
罠カードの種類 (一方にしか存在しない種類) | なし | 永続罠 カウンター罠 |
一覧を見てもわかる通り、ドローフェイズでの大量ドローと制限のない召喚権以外にも多くの違いが存在します。
ルールの違いはわかったけど、ラッシュデュエルはこのルールで成り立つの?
そこでルールの変化によってラッシュデュエルにどのような影響を与えるのかも解説します。
ルールの違いによって現れる影響
モンスターゾーンと魔法&罠ゾーンの数
ラッシュデュエル
OCG
OCGのモンスターゾーンはエクストラゾーンを含めて6つ。魔法&罠ゾーンは5つになっています。
そしてラッシュデュエルのモンスターゾーン・魔法&罠ゾーンは各3つずつになっています。
OCGより各ゾーンの数が少ない分、モンスターの展開数が自分・相手ともに限界に達しやすく、一方的な展開を防ぎやすくなっています。
また魔法&罠ゾーンの数は構築にも影響を与えており、魔法・罠カードを採用しすぎると手札に詰まりやすくなったりと悪影響を及ぼします。
モンスターゾーンの数が違うだけでゲーム性にも影響を与えているのね
でも各ゾーンの数が同じデュエルリンクスは、魔法・罠カードの採用率が高くてもあまり困らないわよ
OCGのカードで遊べる「デュエルリンクス」ですが、デュエルリンクスは各ゾーンの数がラッシュデュエルと同じです。
しかし魔法&罠ゾーンの数はそれほど構築に影響を与えません。
ではラッシュデュエルではなぜ影響を受けるのか。
その理由がドローフェイズでのドローです。
ドローフェイズでのドロー枚数
ラッシュデュエルはドローフェイズに手札が5枚になるようにドローします。
毎ターン手札が補充される性質上、手札を使い切った方がいい場面の方が多く、手札を消費できなくなるとドロー枚数が減ってしまいます。
そのことから魔法・罠カードを多く採用しすぎると、まともに戦えなくなってしまうのです。
このルールも相まって、魔法・罠カードの採用枚数に影響を与えています。
なるほどね…
ちょとまって!これって噂の大量ドローじゃない?
このルール自体は大丈夫なの?
ドローフェイズでの大量ドローについて
問題視されているルールの一つ「ドローフェイズでの大量ドロー」ですが、OCGとは異なりラッシュデュエルはカードのパワーがかなり抑えられています。
1枚から何枚ものカードに繋げることは基本的にできず、全てのカードは1ターンに1度しか効果を発動できません。
そのことから「ドローフェイズでの大量ドロー」による悪影響が起きにくくなっているんです。
それとは逆にこのルールのお陰で、ラッシュデュエルのキャッチコピー「逆転のデュエル」が行いやすくなっています。
かなり噛み砕いて説明すると、ラッシュデュエルは毎ターン5枚の手札で相手に対応していくカードゲームです
全力で手札を消費し、次のターンも5枚のドローで全力で戦う
それを繰り返すことでダイナミックなデュエル展開を行いやすくなっています!
対戦開始時の手札の枚数
OCGでは対戦開始時の手札の枚数は5枚でしたが、ラッシュデュエルでは4枚になっています。
これは先攻ドローに影響しています。
OCGとは異なり、ラッシュデュエルには先攻ドローがあります。
最初の手札を4枚にすることで先行1ターン目からドローすることができ、原作「遊⭐︎戯⭐︎王」のようにドローからターンを始めることができます。
また実質手札5枚からのスタートになるため、OCGのように手札5枚からスタートを切ることができますね。
先攻後攻問わず手札の枚数が同じである側面から、先攻が有利になりやすいという側面はありますが、原作「遊⭐︎戯⭐︎王」が好きな人が嬉しくなる仕様になっています。
昔、OCGで遊んでいた人が当時と同じように、先攻でもドローからターンを始められることを実現させているのは結構嬉しいポイントよね
ちなみに先攻有利という側面は徐々に改善されていますよ
デュエルの流れの違い(スタンバイフェイズ・メインフェイズ2・バトルフェイズのステップの有無)
ラッシュデュエルのターンの流れ
OCGのターンの流れ
ラッシュデュエルではスタンバイフェイズ・メインフェイズ2・バトルフェイズのステップがありません。
これによりOCGより処理が少ない分、遊びやすくなっています。
例えばOCGのバトルフェイズは以下の4つステップに分かれています。
- スタートステップ
- バトルステップ
- ダメージステップ
- エンドステップ
実際に遊んでみるとこの辺りの理解は割としやすいのですが、ダメージステップはここからさらに5つの工程を踏んで進めていかなければいけません。
- ダメージステップ開始時
- ダメージ計算前
- ダメージ計算時
- ダメージ計算後
- ダメージステップ終了時
その工程が上記の工程なのですが、これらの工程全てのタイミングにカードを発動できるタイミングがあったりと、字面を見るだけでも難しさを感じてしまいますよね。
スタンバイフェイズ・メインフェイズ2・バトルフェイズのステップをなくすことで、ラッシュデュエルはより遊びやすくなっています。
メインフェイズ2がないことにより戦略性が変わっている
OCGはメインフェイズ2があることにより、バトルフェイズでの損失のケアや、バトルフェイズを行ってからの展開など、戦略的な部分にも大きく影響を与えています。
これを考えるとメインフェイズ2がないことはデメリットではないのかとも感じますよね。
メインフェイズ2がないことによりOCGのような戦略性がなくなったのは確かなのですが、ラッシュデュエルではその分、別の戦略性が生まれています。
例えばバトルフェイズでの損失をケアされにくくなる分、攻撃の重要性が増していたり、攻撃後の表示形式の変更の難しさから攻撃力の低いモンスターでの攻撃には大きなリスクが伴うようになりました。
ラッシュデュエルには攻撃力0のモンスターを駆使して戦うテーマも存在するんですが、メインフェイズ2がない分、攻撃した後に表示形式を変更する場合、罠カードに頼るしかなくなっています
これはほんの一例ですが、OCGのような戦略性が失われている分、ラッシュデュエルにしかない戦略性があったりもします。
召喚権
ラッシュデュエルには召喚権に回数制限がなく、1ターン内に何回でもモンスターを通常召喚することができます。
これも問題視されているルールの一つですが、「ドローフェイズでの大量ドロー」の理由と同じようにラッシュデュエルはカードのパワーがかなり抑えられていることから、悪影響が起きにくくなっています。
またこのルールからカードの効果に頼らずに序盤から最上級モンスターを展開できるようになっており、カードパワーを抑えつつもスピーディーなデュエル展開ができるようになっています。
他にも様々な要素が重なっていますが、シンプルさとスピード感が追求されていてサクッとでデュエルできるようになっています!
チェーン
ラッシュデュエルにはチェーンの概念がありません。
そのためカードの処理の方法が分かりやすく、チェーン特有の逆順処理という仕様も覚える必要がなくなっています。
またこれに伴いスペルスピードという概念もないため、「カウンター罠カードに対して、通常罠カードを発動できない」というようなカードの種類をさらに細分化したルールもなくなっています。
このようにシンプルで分かりやすくなっているのは大きなメリットですね。
しかしOCGのように同一タイミングで複数のカードを発動したり、相手のカードに対して何かしらのアクションをしにくくなっています。
そのためOCGのように1つのカードに対して様々な効果を重ねていくような駆け引きが好きな人にとっては、大きなデメリットですね。
OCGはルールが複雑な分、駆け引きも複雑で、ラッシュデュエルはルールがシンプルな分、OCGのような駆け引きが生まれにくくなってるのね
リミットレギュレーション・レジェンドカード
OCGはゲーム環境のバランスを整えるためにリミットレギューレーション(禁止カード・制限カード・準制限カード)というシステムがありますね。
ラッシュデュエルではそういったシステムがありません。
OCGは長年の歴史から様々なカードが存在しており、それら全てを使用することができるが故のルールですが、150枚以上のカードがリミットレギュレーションに対応しており、数ヶ月に一度リミットレギュレーションは更新されます。
リストで確認することはできるものの、OCGを初めて間もない日からすれば煩わしさを感じる要素でもありますよね。
ラッシュデュエルはリミットレギュレーションがないことでそういう煩わしさがなくなっています。
またこれを踏まえカードパワーが高いカードは予めレジェンドカードに設定されており、レジェンドカードの中から合計1枚しか採用できないようになっています。
カードプールの増加によって今後リミットレギュレーションシステムが導入される可能性はありますが、リミットレギュレーションを作らないようカードデザインも調整されているんですよ!
召喚方法
召喚方法はそれぞれ以下の方法が存在します。
ラッシュデュエル&OCG共通
- 通常召喚
- 特殊召喚
ラッシュデュエル
- マキシマム召喚
- フュージョン召喚
OCG
- 儀式召喚
- 融合召喚
- シンクロ召喚
- エクシーズ召喚
- ペンデュラム召喚
- リンク召喚
見ての通り、OCGの方が召喚方法が多いので、覚えることが多くなっています。
しかしカードゲームも商品であることから、マンネリ化を防ぐ意図もあり新たな召喚方法が登場します。
OCGは20年以上もの長い歴史があるので、これだけ召喚方法が多いのも仕方のないことですね。
一方、ラッシュデュエルはOCGに比べるとまだまだ歴史が浅く、今後召喚方法も増えていく可能性が高いです。
そのため召喚方法の種類の差は今後埋まっていきそうですね。
現にフュージョン召喚は融合召喚をラッシュデュエル用に調整した召喚方法なので、OCGファンを取り込むって意味でも召喚方法が増える可能性は高そうです
OCGをそのまま辿ってほしくはないけど、OCGでの◯◯召喚が好きって人もいるだろうから難しいところよね
カードの種類
カードの種類にもそれぞれ以下の種類が存在します。
ラッシュデュエル&OCG共通
- 通常モンスター
- 効果モンスター
- 通常魔法
- フィールド魔法
- 通常罠
ラッシュデュエル
- マキシマム
- フュージョン
OCG
- トゥーン
- スピリット
- ユニオン
- デュアル
- リバース
- チューナー
- ペンデュラム
- 儀式
- 融合
- シンクロ
- エクシーズ
- リンク
- 速攻魔法
- 永続魔法
- 永続罠
- カウンター罠
こちらも召喚方法と同じく、OCGの方がカードの種類が圧倒的に多くなっています。
リバース・永続魔法・永続罠などはすでにラッシュデュエルに登場しそうな気配もあり、OCGほど登場せずとも、こちらも徐々に増えてくると思われます。
「OCGは覚えることが多い」という意見も聞くことがありますが、これは長く続くカードゲーム且つ、これまで発売されたカードを全て使用できるカードゲームでは避けられない問題です。
そのためラッシュデュエルも長く続けば、この辺りの差も埋まるのは時間の問題だと思います。
以上がルールの違いによって現れる影響です。
最後に
今回はラッシュデュエルとOCGのルールの違いについて解説しました。
総合的に見るとOCGに比べかなり簡略化されていますし、初心者でも始めやすくなっています。
OCG経験のある人ならルールもすんなり受け入れられるので、OCGの箸休めとして遊ぶのもおすすめです!
ドローフェイズでの5枚ドローはアドレナリンがドバドバ放出されますよ(笑)