2024年5月18日〜8月4日にかけて行われた第3回ギャラクシーカップ。
私も参加し、予戦優勝から本戦参加まで到達する事ができたので、今回はその記録を紹介します。
今回、私は予戦から本戦を通して【ハーピィ】デッキで参加しました。
予戦から本戦までの間どのように考えデッキを構築したのかを解説しているので、よければ参考にしてみてください。
第3回ギャラクシーカップ:予戦
開催日 | 2024年5月18日(土)〜2024年6月30日(日) |
開催場所 | 全国各地:計64回開催 |
対戦形式 | トーナメント形式、マッチ戦 |
参加人数 | 最大64人 |
第3回ギャラクシーカップ:本戦
開催日 | 2024年8月3日(土)〜2024年8月4日(日) |
開催場所 | 秋葉原UDX |
対戦形式 | 決勝予戦:スイスドロー形式、マッチ戦(16ブロック毎) 決勝:トーナメント形式、マッチ戦 |
参加人数 | 決勝予戦:63人(1ブロック4人) 決勝:16人 |
※1名の失格により本戦参加者が63名になっています。
「覚醒のバーストレックス環境」から「バース・オブ・ヒーロー環境」にかけての私の【ハーピィ】の全て、少しでも参考になれば幸いです
目次
予戦使用デッキ【ハーピィ】
メインデッキ(41枚)
カード名 | 枚数 |
---|---|
モンスター | 25 |
《ハーピィ三姉妹[L]》 | 2 |
《ハーピィ三姉妹》 | 3 |
《ハーピィ三姉妹[R]》 | 3 |
《エクスキューティー・リュミエル》 | 2 |
《風帝ライザー》 | 1 |
《ハーピィ・レディ・PM》 | 3 |
《ハーピィ・レディ1》 | 3 |
《ハーピィ・レディ3》 | 3 |
《ハーピィ・レディ2》 | 1 |
《純真のファドロニール》 | 3 |
《ハーピィ・カーラ》 | 1 |
魔法カード | 12 |
---|---|
《コスモス姫のお戯れ》 | 3 |
《万華鏡-華麗なる分身-》 | 3 |
《トライアングル・X・スパーク》 | 2 |
《強欲な壺》 | 1 |
《ハーピィズ・フルドレス》 | 3 |
罠カード | 4 |
---|---|
《夢中の誘い》 | 3 |
《ゴッドバード・アタック》 | 1 |
サイドデッキ(15枚)
カード名 | 枚数 |
---|---|
《セブンスロード・エンチャンター》 | 3 |
《ディープシー・ハンター》 | 2 |
《暴風輪》 | 2 |
《ブラック・ホール》 | 1 |
《燃尾之急》 | 3 |
《救星望御》 | 3 |
《魔法の筒》 | 1 |
今回、私が選択したデッキは【ハーピィ】です。
何故、このデッキを選択したかと言われると“好きだから”という側面が強く、環境を見て選択したというよりは、たまたま環境にマッチしたという感じです。
予選には計3回参加しており、多少の変化はあるものの、最終的にはこの形に落ち着きました。
今環境にハーピィがマッチしていた理由
- アドバンテージを無視する3種のカードを採用できる
- シェア率の高い【爬虫類】に対してそこそこ強く戦える
①:アドバンテージを無視する3種のカードを採用できる
今回のギャラクシーカップは「覚醒のバーストレックス」が発売してからの環境で、以下の3種のカードの収録が話題になっていました。
- 《純真のファドロニール》
- 《コスモス姫のお戯れ》
- 《夢中の誘い》
これらはアドバンテージを無視した強力な動きができるため、“これらを上手く扱えるデッキ”もしくは”相手が使うこれらのカードに対抗できるデッキ”が、今回のギャラクシーカップの有力候補とされていました。
【ハーピィ】もこれに該当する前者のデッキであり、今環境にマッチしていた理由の一つです。
もちろん私が使用し予戦優勝したデッキも、これら全てのカードを採用していました。
②:シェア率の高い【爬虫類】に対してそこそこ強く戦える
- 【爬虫類】…19
- 【サイコショッカー】…11
- 【ハーピィ】…6
- 【セレブローズ】…5
- 【七宝ラップス】…4
- 【アビスカイト】…3
- 【エクスキューティー】…2
- 【帝王】…2
- 【ロイヤルデモンズ】…2
- 【七宝メロディ】…2
- 【7軸バーン】…2
- 【磁石の戦士】…1
- 【ボルコンドル】…1
- 【ガイア】…1
- 【焔魔】…1
- 【はぐれ使い魔】…1
今回の予戦では【爬虫類】の環境でのシェア率がかなり多く、予戦優勝デッキだけを見ても3分の1を占めていました。
その【爬虫類】に対して【ハーピィ】がそこそこ戦えるデッキであったのも、今環境にマッチしていた一つの理由です。
実際に予戦での【爬虫類】対面では強く戦えており、7戦中6勝と高い勝率を誇っています。
予選戦績
対戦デッキ | 戦績(先攻後攻/勝ち負け) | |
---|---|---|
1 | 不戦勝 | - |
2 | 爬虫類 | 先攻/◯×◯ |
3 | 七宝ラップス | 後攻/◯◯ |
4 | 7軸バーン | 先攻/◯×◯ |
5 | 爬虫類 | 後攻/◯◯ |
6 | 爬虫類 | 先攻/◯◯ |
何故そこそこ強く戦えたかは、後述するサイドデッキの解説とあわせてお話しします。
メインデッキの解説
【ハーピィ】には以下の強みがあります。
- 《万華鏡-華麗なる分身-》による3面展開
- 《トライアングル・X・スパーク》による打点強化と罠封じ
- 《ハーピィズ・フルドレス》による高打点貫通要員
今回の構築では、この強みを活かせるよう一貫して意識し構築しました。
①:《万華鏡-華麗なる分身-》による3面展開
装備魔法
【条件】自分フィールドの表側表示の「ハーピィ・レディ」または「ハーピィ三姉妹」がいる場合に発動できる。
【効果】自分の墓地の「ハーピィ・レディ」「ハーピィ三姉妹」を合計2体まで選び、自分フィールドに表側表示で特殊召喚する。このターン、自分は攻撃表示モンスター(攻撃力1200以下)に攻撃宣言できない。
《万華鏡-華麗なる分身-》を絡めることで、通常5枚のカード消費が必要となる展開を2枚のカード消費で行う事ができます。
元々強いこの動きですが、《純真のファドロニール》《コスモス姫のお戯れ》《夢中の誘い》が登場したことでさらに強化されました。
《純真のファドロニール》
効果モンスター
レベル3 / 光属性 / ドラゴン族 / 攻700 / 守100
【条件】このカードを召喚したターンに、自分がこのメインフェイズにドローしていない場合に発動できる。
【効果】お互いは1枚ドローする。
まず《純真のファドロニール》は1枚分のアドバンテージを得られるため、効果使用後に《ハーピィ三姉妹》のアドバンス召喚に使用すれば、《ハーピィ三姉妹》から《万華鏡-華麗なる分身-》に繋げる動きをカード2枚で行えるようになります。
元々の動きでは《ハーピィ・レディ1》以外の《ハーピィ・レディ》を起点にすると盤面が弱くなっていましたが、それを解消しやすくなっているのもポイントです。
また後述する《トライアングル・X・スパーク》など、決着に関わるカードを引き込みやすくなる点も強化につながっています。
《コスモス姫のお戯れ》
通常魔法
【条件】モンスター2体を含む手札3枚を墓地へ送って発動できる。
【効果相手フィールドのカードを2枚まで選んで破壊する。その後、相手フィールドにカードが2枚以上ある場合、自分は2枚ドローできる。
前述した通り、2枚のカードで3面展開ができる【ハーピィ】ですが、それを行うと手札のモンスターが余ってしまいます。
《コスモス姫のお戯れ》の登場により、余った手札を相手の盤面の破壊に充てられるようになったため、《万華鏡-華麗なる分身-》を使った展開がより強いものになりました。
また従来の【ハーピィ】では相手の魔法・罠カードの破壊を、《鳥呪戦術》や《レジェンド・ストライク》に頼っていたこともあり後述する《トライアングル・X・スパーク》を引けていなければ罠カードをケアできないという問題も抱えていました。
《コスモス姫のお戯れ》の登場は、こういった問題点の解消にも繋がっています(欲を言えばまだ足りないんですけどね)。
《夢中の誘い》
通常罠
【条件】相手がモンスターを召喚・特殊召喚した時、自分フィールドのモンスター1体と手札1枚を好きな順番で持ち主のデッキの下に戻して発動できる。
【効果】マキシマムモンスター以外の相手フィールドの表側表示モンスター(レベル8以下)1体を選んでそのコントロールを得る。この効果でコントロールを得たモンスターはフィールドに表側表示でいる限り、攻撃できず効果を発動できない。
【ハーピィ】においては、相手の動きを妨害しながら、相手ターンでの盤面の貧弱さを補ってくれるカードです。
《万華鏡-華麗なる分身-》による3面展開ができる【ハーピィ】ですが、相手ターンでのモンスターの攻撃力は高くても2100〜2400と貧弱です。
そのため、一方的に戦闘破壊されるケースも多いです。
《夢中の誘い》はその貧弱なモンスターを退かしながら、相手の妨害を行う事ができます。
打ちどころの難しいカードではありますが、場合によっては最終的な相手の盤面のモンスターを2体にすることもできるため、次の自分のターンでの相手への戦闘ダメージの貢献につながる点も相性が良いポイントです。
《万華鏡-華麗なる分身-》や《純真のファドロニール》の存在から手札コストに困りにくいのもポイントね
②:《トライアングル・X・スパーク》による打点強化と罠封じ
通常魔法
【条件】自分フィールドに表側表示の「ハーピィ三姉妹」がいる場合に発動できる。
【効果】自分フィールドの表側表示モンスター(風属性)を3体まで選び、その攻撃力をターン終了時まで600アップする。このターン、相手は罠カードを発動できない。
【ハーピィ】は《万華鏡-華麗なる分身-》による展開で《ハーピィ三姉妹》《ハーピィ・レディ1》を計3体展開し、《トライアングル・X・スパーク》を絡める事でワンキルすることができます。
この場合、基本的には相手の盤面がガラ空きである事が前提であるため、狙って毎試合行うことはできません。
そのため“発動後、一切の罠カードの発動を封じる”という部分を強く使い、相手の召喚反応系罠カード諸共封じながら、攻撃を安全に通すために使っていきます。
今は準制限カードだから安定して試合に絡むことは少ないのよね
だから今回の構築では上振れ要素として存在するカードになってるわ
③:《ハーピィズ・フルドレス》による高打点貫通要員
装備魔法
【条件】自分フィールドの表側表示の「ハーピィ・レディ」または「ハーピィ三姉妹」1体に装備できる。
【効果】装備モンスターの攻撃力は800アップし、守備力は400アップする。自分フィールドの表側表示モンスターが1体または3体の場合、さらに装備モンスターの攻撃は貫通する。
《コスモス姫のお戯れ》の登場から、《ハーピィズ・フルドレス》を採用するかどうかが【ハーピィ】デッキ使用者の間でも意見が分かれています。
採用するメリット・デメリットとしては、以下が挙げられます。
- 相手ターンに攻撃力2900のモンスターを押し付けられる
《ハーピィ三姉妹》+《ハーピィズ・フルドレス》=攻撃力2900 - 貫通攻撃を行えるようになる
- 大会環境で流行っている《七宝神-良財》を戦闘破壊しやすくなる
- 《コスモス姫のお戯れ》による盤面数のコントロールをされやすくなる
- 装備していても《七宝神-米大》1体で突破される
- 《七宝神-良財》を戦闘破壊する場合、貫通攻撃を活かしにくい
流行りのカード的にデメリットが大きく、《万華鏡-華麗なる分身-》や《純真のファドロニール》で得たアドバンテージが、還元されにくいのが採用派と不採用派に分かれる要因になっているのかなと思います。
これらのデメリットが大きいのはもちろんなんですが、私は以下の理由から【ハーピィ】には採用すべきと考えています。
- 貫通攻撃により《コスモス姫のお戯れ》による破壊を魔法・罠カードに充てやすくなる
- 《サンセットリバース》による延命をケアできるようになる
- 相手モンスター3体セットによる耐久対策になる
《コスモス姫のお戯れ》の登場から、破壊耐性を付与する動きも強く、破壊耐性を付与する《七宝神-良財》《サンセットリバース》をフルに採用する構築も多く見られる環境です。
これにより攻めが失速する事で負けに繋がることもあるため、確実にダメージを与えに行く事で負けを落とさないような構築を目指しました。
その上で《ハーピィズ・フルドレス》は必要と判断し採用に至りました。
また相手フィールドに守備表示モンスターが存在し《ハーピィズ・フルドレス》を引けている場合、貫通ダメージを通す事ができます。
この場合、《コスモス姫のお戯れ》で破壊するカードを魔法・罠カードに充てられる点も《ハーピィズ・フルドレス》を採用する強みです。
ちなみにレベル7を軸にするデッキ相手の場合、《エクスキューティー・リュミエル》に対して《夢中の誘い》を発動されることも多いです。
この時《エクスキューティー・リュミエル》を守備表示で特殊召喚していれば、貫通ダメージの的として利用できるようになるのも強みになっています。
《オトモダチ》不採用理由
通常魔法
【条件】自分フィールドに同じ種族の表側表示モンスターが2体以上いる場合に発動できる。
【効果】自分は1枚ドローする。その後、自分フィールドの同じ属性の表側表示モンスター2体を選んでその攻撃力をターン終了時まで400アップできる。
今回のギャラクシーカップ予選優勝者の【ハーピィ】の内、半数の方が《ハーピィズ・フルドレス》ではなく《オトモダチ》を採用していました。
- カードを消費せずに攻撃力を強化できる
- 温存してから発動することで次のターンの手札増強カードになる
採用理由として上記のメリットがあるのですが、そもそも攻撃力400アップがメリットに感じなかったため、今回私は《ハーピィズ・フルドレス》を優先して採用しました。
正直ここは好みの部分も大きいと思います
サイドデッキの解説
各カード毎に、仮想敵と入れ替え候補を解説していきます。
《セブンスロード・エンチャンター》《暴風輪》《魔法の筒》
効果モンスター
レベル3 / 闇属性 / 魔法使い族 / 攻1200 / 守100
【条件】デッキの一番上のカードを墓地へ送って発動できる。
【効果】自分または相手フィールドの表側表示モンスター(レベル3以外/魔法使い族)1体を選んで持ち主の手札に戻す。この効果で手札に戻したカードの元々のカード名が「セブンスロード・マジシャン」の場合、さらに自分は1枚ドローできる。
通常魔法
【条件】自分の墓地のモンスター2体をデッキに戻して発動できる。
【効果】相手の墓地のカード名が異なるモンスターを2〜7体選んでデッキに戻す。この効果でモンスターを6体以上戻した場合、さらに相手フィールドの表側表示モンスター(レベル8以下)1体を選んで持ち主のデッキに戻す事ができる。
通常罠(LEGEND)
【条件】相手モンスターの攻撃宣言時に発動できる。
【効果】その攻撃を無効にし、[そのモンスターの攻撃力]だけ相手にダメージを与える。
【セレブローズ】【プライム】など
パターン①:【セレブローズ】
入れるカード | 抜くカード |
---|---|
《セブンスロード・エンチャンター》3枚 | 《エクスキューティー・リュミエル》2枚 |
《魔法の筒》1枚 | 《ハーピィ・カーラ》1枚 |
《ゴッドバード・アタック》1枚 |
パターン②:【プライム】
入れるカード | 抜くカード |
---|---|
《暴風輪》2枚 | 《エクスキューティー・リュミエル》2枚 |
《魔法の筒》1枚 | 《ゴッドバード・アタック》1枚 |
【ハーピィ】は攻撃力3000以上のモンスターを安定して生み出すのが難しく、戦闘破壊できないモンスターは《コスモス姫のお戯れ》や《ハーピィ・レディ・PM》を使って突破していくのが基本となります。
そのため攻撃力の高い破壊耐性付きのモンスターを突破できない場合、それだけで攻め手が止まってしまいます。
以上の理由から、攻撃力の高い破壊耐性付きのモンスターの特殊召喚を目指す【セレブローズ】【プライム】には対策なしでは安定して勝つことが難しいんですよね。
そのため、これらに対する対策として《セブンスロード・エンチャンター》《暴風輪》《魔法の筒》を採用しました。
【プライム】は環境には少ないテーマですが、サイドの枠が空いたため採用しました
《ディープシー・ハンター》《ブラック・ホール》
効果モンスター
レベル3 / 闇属性 / 海竜族 / 攻1100 / 守0
【条件】相手フィールドにモンスターが2体以上いる場合に発動できる。
【効果】相手フィールドの表側表示モンスター(レベル6以下/守備力1000以下)を2体まで選んで裏側守備表示にする。
通常魔法(LEGEND)
【条件】なし
【効果】お互いのフィールドのモンスターを全て破壊する。
【ハーピィ】【エクスキューティー】【アビスカイト】など
入れるカード | 抜くカード |
---|---|
《ディープシー・ハンター》2枚 | 《エクスキューティー・リュミエル》2枚 |
《ブラック・ホール》1枚 | 《強欲な壺》1枚 |
レベル5〜6帯をメインに戦うデッキに対して腐る《エクスキューティー・リュミエル》を有効なカードに変更するようなサイドチェンジです。
どのテーマもモンスターの守備力が低く、裏側守備表示にする事で《ハーピィズ・フルドレス》による貫通を狙うことができます。
【アビスカイト】は攻撃力の高い破壊耐性付きのモンスターを用意できるテーマですが、それに対する回答にもなっているのもポイントです。
魔法カードに対する破壊耐性を付与しにくいテーマたちでもあるため、《ブラック・ホール》からワンキルに繋げやすいのもポイントです!
《燃尾之急》
通常罠
【条件】相手モンスターの攻撃宣言時に発動できる。
【効果】相手に600ダメージを与える。相手フィールドに表側表示モンスター(レベル7)が2体以上いる場合、さらに相手フィールドのモンスター1体を選んで持ち主のデッキに戻す。
【爬虫類】【七宝ラップス】など
入れるカード | 抜くカード |
---|---|
《燃尾之急》3枚 | 《夢中の誘い》3枚 |
《七宝神-良財》を採用したレベル7モンスターの展開が得意なデッキに対するサイドチェンジです。
特に【爬虫類】を重く見た採用であるため、そこに焦点を当て解説します。
まず今回の大会で見る【爬虫類】には大きく分けて以下の2種類が存在していました。
- 《エリート秘密捜査官ミステリー》を採用した純構築寄りタイプ
- 《七宝神-米大》を採用したタイプ
《七宝神-良財》《サンセットリバース》が流行っていることから、どちらも従来の【爬虫類】とは異なり《邪影ダーク・ルーカー》が抜けている場合がほとんどです。
これにより《オーバーラッシュ・ストーム》を採用しない構築の場合、魔法・罠カードを一掃することが困難になっています。
この影響から攻撃反応系の罠カードが打ちやすくなるため、《燃尾之急》の採用に至りました。
相手の盤面を空け、自分のモンスターが生存しやすくなるだけでなく、《七宝神-良財》をバウンスすることにより《コスモス姫のお戯れ》《ハーピィ・レディ・PM》も通しやすくなります。
これに加え600ダメージのおまけ付きで、かなりリターンが大きいんですよね。
以上のことから予戦優勝を支える1枚になっていました。
このカードの存在を忘れている人も多く、警戒されにくいのも強く使えた要因だったと思います
《救星望御》
通常罠
【条件】相手ターンに相手がドローした時、または相手ターンに相手がモンスターを召喚・特殊召喚した時、自分フィールドのモンスター1体を墓地へ送って発動できる。
【効果】このターン、相手は1回しか攻撃宣言できない。さらに、相手フィールドの元々の攻撃力が3000の表側表示のフュージョンモンスター(レベル9以上/魔導騎士族)1体を選んでそのコントロールを得る事ができる。
【ハーピィ】【サイコショッカー】など
入れるカード | 抜くカード |
---|---|
《救星望御》3枚 | 《夢中の誘い》3枚 |
ワンキル力の高いテーマに対しては、攻撃を失速させる《救星望御》をサイドチェンジしました。
自分のモンスターが生存しやすくなるため《コスモス姫のお戯れ》が打ちやすくなるのもポイントです。
本戦使用デッキ【ハーピィ】
メインデッキ(40枚)
カード名 | 枚数 |
---|---|
モンスター | 25 |
《ハーピィ三姉妹》 | 3 |
《ハーピィ三姉妹[L]》 | 2 |
《ハーピィ三姉妹[R]》 | 1 |
《エクスキューティー・リュミエル》 | 3 |
《風帝ライザー》 | 1 |
《ハーピィ・レディ・PM》 | 3 |
《ハーピィ・レディ1》 | 3 |
《ハーピィ・レディ3》 | 3 |
《ハーピィ・レディ2》 | 1 |
《純真のファドロニール》 | 3 |
《ハーピィ・カーラ》 | 1 |
魔法カード | 11 |
---|---|
《コスモス姫のお戯れ》 | 3 |
《万華鏡-華麗なる分身-》 | 3 |
《トライアングル・X・スパーク》 | 2 |
《強欲な壺》 | 1 |
《ハーピィズ・フルドレス》 | 3 |
罠カード | 4 |
---|---|
《夢中の誘い》 | 3 |
《魔法の筒》 | 1 |
エクストラデッキ(13枚)
カード名 | 枚数 |
---|---|
《還幻楽鬼神トランスゴッドブレス》 | 1 |
《還幻楽鬼フルオルケストラ》 | 1 |
《還幻楽姫アクションメロディ》 | 1 |
《瞬荷闘奏のバンディーヴァ》 | 1 |
《華蝶風彩のプロフェシーフレイル》 | 1 |
《旋紫斬奏のプレクトクライブ》 | 1 |
《ブルーグラス・ハイスティーラー》 | 1 |
《百戦の覇者ガイア》 | 1 |
《竜騎士ガイア》 | 1 |
《千年竜》 | 1 |
《ドラゴンに乗るワイバーン》 | 1 |
《E・HERO フレイム・ウィングマン》 | 1 |
《マッハメガファルコン》 | 1 |
サイドデッキ(15枚)
カード名 | 枚数 |
---|---|
《マッドレア・アクエラ》 | 3 |
《ディープシー・ハンター》 | 3 |
《メイドのいたずら》 | 3 |
《バックビート》 | 2 |
《ブラック・ホール》 | 1 |
《救星望御》 | 3 |
予戦デッキとの変更点
本戦と比べてメインデッキは以下のように変わりました。
新たに入れたカード | 抜いたカード |
---|---|
《エクスキューティー・リュミエル》1枚 | 《ハーピィ三姉妹[R]》2枚 |
《ゴッドバード・アタック》1枚 | 《魔法の筒》1枚 |
予戦期間と比較し、リミットレギュレーションにて【爬虫類】【セレブローズ】のキーカードに規制がかかり、新たに【E・HERO】が登場しました。
基本的な構築は同じですが、上記の影響から増えると予想していた【七宝ラップス】【七宝メロディ】をメタる形で構築のバランスを変更しました。
実際に【七宝ラップス】【七宝メロディ】とは本戦でも戦ったのですが、お相手の方が一枚も二枚も上手だったため負けてしまいました。
本戦戦績
対戦デッキ | 戦績(先攻後攻/勝ち負け) | |
---|---|---|
1 | 七宝ラップス | 先攻/◯×◯ |
2 | 七宝メロディ | 後攻/×× |
3 | サイコショッカー | 後攻/◯×◯ |
サイドデッキの解説
予戦と比較し《マッドレア・アクエラ》《メイドのいたずら》《バックビート》を新たに採用しました。
変更のないカードの採用理由に変わりはないため、新たに採用したカードのみ解説します。
《マッドレア・アクエラ》
効果モンスター
レベル4 / 闇属性 / 鳥獣族 / 攻1300 / 守1100
【条件】相手フィールドにモンスターが2体以上いる場合、デッキの一番上のカードを墓地へ送って発動できる。
【効果】このターン、このカードは2回攻撃できる。さらに、相手フィールドの表側表示の効果モンスター(レベル6)1体を選んで破壊できる。この効果でモンスターを破壊した場合、さらにこのカードの攻撃力はターン終了時まで600アップする。
【E・HERO】【ロイヤルデモンズ】など
入れるカード | 抜くカード |
---|---|
《マッドレア・アクエラ》3枚 | 《エクスキューティー・リュミエル》3枚 |
《ディープシー・ハンター》では対処しきれないモンスターを展開できる【E・HERO】をメインに見た採用です。
その効果の通り、破壊と2回攻撃によりレベル6を主軸とするデッキに対してはかなり強く戦えるようになります。
《メイドのいたずら》
通常魔法
【条件】デッキの上からカード2枚を墓地へ送って発動できる。
【効果】相手の墓地のモンスターを2体まで選んでデッキに戻す。その後、自分は[この効果で戻した効果モンスター(レベル7)の数]だけドローできる。
【七宝ラップス】【七宝メロディ】【サイコショッカー】など
入れるカード | 抜くカード |
---|---|
《メイドのいたずら》3枚 | 《トライアングル・X・スパーク》2枚 |
《ハーピィ・レディ2》1枚 |
仮想敵となるデッキは《七宝神-良財》や《サンセットリバース》で破壊耐性を付与してくるデッキです。
増やした手札から《エクスキューティー・リュミエル》や《コスモス姫のお戯れ》を使い、手数で押し切ることを想定したサイドチェンジになっています。
【ハーピィ】においては墓地肥やしもかなり優秀で、《万華鏡-華麗なる分身-》や《ハーピィ・カーラ》のサポートになっているのもポイントです。
また【ハーピィ】において唯一無二の魔法カード《トライアングル・X・スパーク》を入れ替えていますが、それには以下の理由があります。
- 発動ターンに決めきれなければ相手のリソースを残してしまう
- 手札増強により魔法・罠カードを《コスモス姫のお戯れ》によりケアしやすくなる
《コスモス姫のお戯れ》の登場で対応力も上がってるから《トライアングル・X・スパーク》がなくても勝てるようになったのよね!
《バックビート》
通常魔法
【条件】自分の墓地のモンスター2体をデッキに戻して発動できる。
【効果】相手の墓地の同じ種族のモンスターを2〜7体選んでデッキに戻す。この効果でモンスターを4体以上戻した場合、さらに自分は1枚ドローできる。
【E・HERO】など
入れるカード | 抜くカード |
---|---|
《バックビート》2枚 | 《トライアングル・X・スパーク》2枚 |
試行段階で【E・HERO】に対する後攻勝率が3割とかなり低かったため、【E・HERO】を重く見て採用しました。
【E・HERO】の性質上、通常モンスターの採用枚数が多くなります。
そのため、そこに対して打つことで相手の手札事故を誘発し、攻めあぐねているところを押し込むようなイメージです。
しかし実際は【七宝HERO】など通常モンスターの採用を最小限に抑えて構築するタイプも存在していたため、今となっては環境考察が浅かったなと感じます。
本戦中の反省
見苦しい言い訳タイム。自分への戒めも含んでいるので温かい目で読んでいただけると幸いです。
反省として、「精度の高いプレイができていなかった」
本当にこれに尽きるんですけど、場数をしっかりこなせていなっかたのと、緊張により正しいプレイができていない場面もあったように感じました。
自分で気付いた中で特にやってしまったと思ったのが“《エクスキューティー・リュミエル》の特殊召喚の仕方”です。
効果モンスター
レベル6 / 光属性 / 天使族 / 攻1800 / 守500
自分フィールドにモンスターがいない場合、このカードは手札から自分フィールドに表側表示で特殊召喚できる。
【条件】なし
【効果】自分フィールドの表側表示モンスター(レベル6)1体と相手フィールドの表側表示モンスター(レベル7・8)1体を選んで持ち主のデッキに戻す。このターン、自分はモンスター(レベル7以上)で攻撃できない。
効果を発動する前提で特殊召喚するため、《エクスキューティー・リュミエル》の特殊召喚は基本的に守備表示で行います。
その理由の大きな一つが、守備表示で特殊召喚することで《夢中の誘い》で奪われた場合でも下級モンスターで戦闘破壊できるようになることです。
これに加えて《ハーピィズ・フルドレス》による貫通攻撃も強くなります。
しかし、何故か攻撃表示で特殊召喚してしまうシーンがありました。
それが2戦目【七宝メロディ】との試合で、この試合では相手のライフポイントを100まで削れたにもかかわらず負けてしまったんですよね。
《エクスキューティー・リュミエル》を守備表示で特殊召喚していれば貫通攻撃で削りきれていたので、本当に悔しい限りです。
本戦のデッキ分布
引用:【公式】ギャラクシーカップ 決勝トーナメント 2024.08.04【遊戯王ラッシュデュエル】
- 【サイコショッカー】…16
- 【七宝ラップス】(七宝メロディ)…7
- 【ガイア】…6
- 【E・HERO】…5
- 【ハーピィ】…5
- 【ロイヤルデモンズ】…5
- 【セレブローズ】…3
- 【スペースユグドラゴ】…2
- 【ワンダーフュージョン】…2
- 【光属性】…2
- 【帝王】…1
- 【焔魔】…1
- 【魚族】…1
- 【爬虫類】…1
- 【ボルコンドル】…1
- 【7軸バーン】…1
- 【エクスキューティー】…1
- 【アビスカイト】…1
- 【海竜マキシマム】…1
- 【はぐれ使い魔】…1
分布は予戦の優勝有力候補とされているデッキの特徴を含む以下の2種類に分かれていた印象です。
- 魔法・罠カードの破壊が得意なデッキ
- 破壊耐性の付与が得意なデッキ
その中でも”魔法・罠カードの破壊が得意なデッキ”であるにも関わらず《七宝神-良財》を採用できるデッキが頭一つ抜けていたのかなと感じます。
仮想敵としては【サイコショッカー】【E・HERO】【七宝ラップス】【ハーピィ】【アビスカイト】辺りを重く想定していたので、ここでも環境考察の浅さが出ています。
最後に
今回はギャラクシーカップの予戦優勝から本戦参加までの記録を紹介しました。
本戦の結果は振るわなかったですが、大好きな【ハーピィ】で本戦まで進むことができ、本当に素晴らしい経験になりました。
また来年も本戦に進めるように、精進していきます。
最後まで読んでいただきありがとうございました
おまけ
- 《天上之双輪龍》のカード
- 《天上之双輪龍》のプレイマット
- 「オーバーラッシュパック2」1ボックス
- スリーブ10枚セット×4
- スリーブ10枚セット×2
今回は参加賞に上記の賞品をいただきました。
《天上之双輪龍》のプレイマット、めちゃくちゃカッコいいですよね。
参加賞ももちろん嬉しいのですが、「わかはぴさんですか?」と声をかけていただけたことも本当に嬉しかったです。
当日は人の多さからくる圧で、人見知りがいつも以上に爆発してたんですよね。
そんな中、声をかけていただけて本当にありがたかったです。
会場で出会ったシキートさん(@magnet3go)には、ハーピィの手作りサプライをいただきました。
これ絶対便利ですよね!
シキートさんのXのポストで拝見してた時から「いいなぁ」って思っていたので、いただけてほんとに感謝です。
シキートさんは「わかとらじお」も聴いてくださってて「いつも聴かせていただいてます」って言ったくれたのも嬉しかったの!
SNSでしか知らない方と実際に会えるって趣味ならではのことですよね
改めてラッシュデュエルをやっててよかったと思える日でした