対戦の高速化が進む中、自分のデッキの強いムーブへのスムーズなアクセス、可能な限り弱いターンを作らないことも重要になります。
この記事では、これをテーマに【青眼】デッキの基盤となる【青眼】デッキの構築を紹介。
変化する環境との擦り合わせ、個々人のゲーム観等により細かい採択は変わってくると思います。
そんな中ではありますが、今までラッシュを触ったことがないプレイヤーもこれを機に始めるケースが多いと予想されるアーキタイプです。
青眼を触りたいがどこから始めれば良いか分からない。という方に向けて、自身が練習していく中でスムーズに回るなと思った基盤を本記事で共有させていただきます。
目次
【青眼】のデッキレシピ
メインデッキ(41枚)
カード名 | 枚数 |
---|---|
モンスター | 23 |
《青眼の白龍》 | 1 |
《青眼の煌龍》 | 3 |
《ブルーアイズ・ビジョン・ドラゴン》 | 3 |
《ロード・オブ・ドラゴン-ドラゴンの絶対者-》 | 3 |
《ソウル・ドレイク》 | 3 |
《フェニックス・ドラグーン》 | 3 |
《レジェンド・マジシャン》 | 3 |
《ギャラクティカ・ジャメイヴュ》 | 3 |
《豪華の結界像》 | 1 |
魔法カード | 14 |
---|---|
《究極の青眼伝説》 | 3 |
《滅びの爆裂疾風弾》 | 3 |
《トレード・イン》 | 3 |
《レジェンド・ストライク》 | 3 |
《魔法石の採掘》 | 1 |
《死者蘇生》 | 1 |
罠カード | 4 |
---|---|
《ノーバディ・スキャットシーフ》 | 3 |
《魔法の筒》 | 1 |
エクストラデッキ(3枚)
カード名 | 枚数 |
---|---|
《青眼の究極竜》 | 3 |
今回のストラクチャーデッキには《ロード・オブ・ドラゴン-ドラゴンの絶対者-》や《フェニックス・ドラグーン》のような、そのままでもキーカードに繋がるエンジンが収録されています。
今回のデッキレシピは、これに加えて以下のカードをを適宜搭載した形になります。
- 《レジェンド・マジシャン》
- 《レジェンド・ストライク》
- 《トレード・イン》
- 《ノーバディ・スキャットシーフ》
効果モンスター
レベル4 / 光属性 / 魔法使い族 / 攻1100 / 守300
【条件】なし
【効果】自分のデッキの上からカード3枚をめくり、お互いに確認する。自分はめくったカードの中からモンスター1体を選んで墓地へ送る事ができる。残りのカードをデッキに戻す。その後、自分の墓地のレジェンド通常モンスター1体を選んで手札に加える事ができる。
通常魔法
【条件】300LPを払って発動できる。
【効果】自分の墓地のモンスター(レベル4/攻撃力1600以下)またはレジェンド通常モンスター1体を選び、自分フィールドに表側表示で特殊召喚する。この効果で「レジェンド・マジシャン」またはレジェンド通常モンスターを特殊召喚した場合、さらに相手フィールドの魔法・罠カード1枚を選んで破壊できる。
通常魔法
【条件】手札のモンスター(レベル8)1体を墓地へ送って発動できる。
【効果】自分は2枚ドローする。
通常罠
【条件】自分フィールドのモンスターが相手の攻撃または相手の効果で破壊された時に発動できる。
【効果】自分は3枚ドローする。その後、自分は手札を1枚以上選んで墓地へ送る。自分フィールドにモンスターがいない場合、さらにこのターン、相手モンスター(レベル8以下)の攻撃で自分は戦闘ダメージを受けない。
【青眼】の強いムーブに着目する
自身が練習していく中で感じた、【青眼】が強みとするゲームプランは下記の2点となります。
- 《青眼の究極竜》の成立とライフ奪取、処理の押し付け
- 《青眼の白龍》を絡めた高バリューの展開
この2点の動きを再現性高く成立させるために手札交換のカードを厚く搭載しております。
下記にも記載していきますが、それぞれそれなりのカード枚数と内容を求められる展開パターンです。
そのため、これらを適切な配分で獲得するためのドローソースを採用しています。
またそこまでシビアに見る必要があるかは環境にもよりますが、続弾の「メガロードパック2」でも多くのアーキタイプが高速展開を有する形になる事が想定されます。
強いムーブへのスムーズなアクセスを見ること、可能な限り弱いターンを作らないことは現在のラッシュデュエルにおける命題かと思います。
以下でそれぞれについて解説していきます。
ムーブの解説(【青眼】デッキの回し方)
①:《青眼の究極竜》の成立とライフ奪取、処理の押し付け
フュージョン / 効果モンスター
レベル12 / 光属性 / ドラゴン族 / 攻4500 / 守3800
「青眼の白龍」+「青眼の白龍」+「青眼の白龍」
- A:《青眼の白龍》or《青眼の煌龍》
- B:《ブルーアイズ・ビジョン・ドラゴン》
- C:《究極の青眼伝説》
- D:《滅びの爆裂疾風弾》
通常モンスター(LEGEND)
レベル8 / 光属性 / ドラゴン族 / 攻3000 / 守2500
高い攻撃力を誇る伝説のドラゴン。どんな相手でも粉砕する、その破壊力は計り知れない。
効果モンスター
レベル8 / 光属性 / ドラゴン族 / 攻2500 / 守2500
手札にいるこのカードのカード名は「青眼の白龍」になる。
【条件】デッキの一番上のカードを墓地へ送って発動できる。
【効果】このターン、このカードのカード名は「青眼の白龍」になり、攻撃力は500アップする。自分フィールドに表側表示のレシェンド通常モンスターがいる場合、さらに相手フィールドの表側表示モンスター(レベル8以下)1体を選んで破壊できる。
効果モンスター
レベル8 / 光属性 / ドラゴン族 / 攻2500 / 守2000
自分フィールドに表側表示モンスター(レベル8以上/ドラゴン族)がいる場合、このカードは手札から自分フィールドに表側表示で特殊召喚できる。
【条件】デッキの一番上のカードを墓地へ送って発動できる。
【効果】このターン、このカードのカード名は「青眼の白龍」になり、自分が「青眼の究極竜」をフューション召喚する場合、表側表示のこのカードは2体分の素材にできる。
通常魔法
【条件】なし
【効果】自分の手札・フィールドのモンスター(ドラゴン族)を素材として墓地へ送り、モンスター(レベル10以上/ドラゴン族)をフュージョン召喚する。このターン、この効果で特殊召喚したモンスターは相手の効果では破壊されない。
- A or Bをフィールドに展開
- 《滅びの爆裂疾風弾》を発動し相手モンスターを全て破壊
- A+B(B+B)を素材に《青眼の究極竜》をフュージョン召喚し攻撃
計4枚のカードを揃えて成立するムーブで、相手のモンスターを全滅させながら4500(+α)のライフ奪取と《青眼の究極竜》の押し付けを行います。
要求カードの内、A〜Cについては《ロード・オブ・ドラゴン-ドラゴンの絶対者-》の効果により集めていくことが主となります。
効果モンスター
レベル4 / 闇属性 / 魔法使い族 / 攻1200 / 守1100
【条件】このカードを召喚・特殊召喚した自分メインフェイズに発動できる。
【効果】自分のデッキの上からカード4枚をめくり、お互いに確認する。自分はめくったカードの中からモンスター(レベル8/光属性/ドラゴン族)と「究極の青眼伝説」をそれぞれ1枚まで手札に加える事ができる。残りのカードをデッキに戻す。
全てのムーブの基本となるカードで、各種ドローソースや蘇生対応の魔法である《レジェンド・ストライク》を厚く搭載しているのはいち早くここにタッチするためです。
《青眼の白龍》《青眼の煌龍》については、《青眼の白龍》を《レジェンド・ストライク》で吊ってくる等のレアケースを除くと、リリース等を絡めて場に着地させる必要があります。
例えばアドバンス召喚するパターンは本体を含めると3枚消費と、かなりのアドバンテージの消費を要求されることとなりますよね。
《ロード・オブ・ドラゴン-ドラゴンの絶対者-》はタダでコンボパーツを稼ぎながら自身がリリース素材にもなるため、目指すムーブに一貫しており強力なカードであると再認識できます。
また《ソウル・ドレイク》により「ブルーアイズ」モンスター1体目を踏み倒して場に展開するムーブも重要です。
効果モンスター
レベル4 / 闇属性 / ドラゴン族 / 攻1100 / 守600
【条件】このカードを召喚・特殊召喚した自分メインフェイズに、自分フィールドの表側表示の効果モンスター(レベル4以下)を墓地へ送って発動できる。
【効果】自分の墓地のモンスター(レベル8/光属性/ドラゴン族)1体を選び、自分フィールドに表側表示で特殊召喚する。このターン、自分はモンスター(レベル7以下)で攻撃できない。
効果使用済のモンスターを巻き込んで、カード2枚消費で1体目の「ブルーアイズ」モンスターに繋げることができるのが強力です。
その関係からも、墓地に1枚は「ブルーアイズ」モンスターがいて欲しいシーンがとても多いです。
そのため《レジェンド・マジシャン》の効果やドローソースで墓地に送り込んでおき、《ソウル・ドレイク》の受けを意識的に形成していくとスムーズなゲームになります。
以下がその一例です。
- 《ブルーアイズ・ビジョン・ドラゴン》を着地させた場合、手札の《青眼の白龍》or《青眼の煌龍》とのフュージョン召喚に繋げられる
- 「ブルーアイズ」モンスターを着地させた場合、手札の《ブルーアイズ・ビジョン・ドラゴン》をタダで特殊召喚できる
とにかく1体目の「ブルーアイズ」モンスターを場に打ち出す事が肝要で、これに向けた動きは可能な限りパターンを多く搭載する必要があります。
このためレジェンド枠のモンスターは基本的に《青眼の白龍》で良いかと思います。
《レジェンド・ストライク》でバックを割りながら展開の基点になってくれるのも単純かつとても強いですね。
▶︎《青眼の白龍》を絡めた高バリュームーブについては続項で解説
通常魔法
【条件】自分フィールドに表側表示の「青眼の白龍」がいる場合に発動できる。
【効果】相手フィールドのモンスターを全て破壊する。このターン、自分は「青眼の白龍」で攻撃できない。
《青眼の究極竜》でダメージを捻出できないことがかなりの負け筋になるので、本展開パターンに《滅びの爆裂疾風弾》を絡めて4500打点(+α)を狙っていくことがとても重要です。
多くのアドバンテージを消費して成立する《青眼の究極竜》ですので、相手の盤面に付き合ってしまうとダメージレースでの勝利がかなり遠のいてしまいます。
ライフと盤面どちらも押し込むことで、相手に《青眼の究極竜》の処理を要求しリソース消費をさせ、相手の盤面が薄くなったところを攻め込む事が必勝パターンになるかと思います。
また《滅びの爆裂疾風弾》を撃ち込んだターンに、《青眼の煌龍》や《ブルーアイズ・ビジョン・ドラゴン》の効果を発動せず名称を変えないことで攻め手として換算することもかなりあるパターンです。
《ソウル・ドレイク》等で踏み倒し攻め札に換算することは多いかと思いますので、《滅びの爆裂疾風弾》での押し込みを最高率にするイメージで運用してみて下さい。
《滅びの爆裂疾風弾》発動による《青眼の白龍》が攻撃できなるデメリットを、効果を発動しないことで回避できるのね
②:《青眼の白龍》を絡めた高バリューの展開
前項でも軽く重要性を述べましたが、《青眼の白龍》が見えた試合はデッキのバリューが格段に上がります。
- 《トレード・イン》他ドローソースのコストをタダで獲得し、他パーツへとアクセス
- 場の《ブルーアイズ・ビジョン・ドラゴン》と《究極の青眼伝説》で《青眼の究極竜》成立
- バック破壊しつつ3000打点運用or《青眼の究極竜》展開の基点作り
- 場繋ぎの意味合いで撃つ爆裂疾風弾を少ないアドバンテージ損失で成立できる(次ターンに持ち越せる札数が多くなる)
《レジェンド・マジシャン》《レジェンド・ストライク》は分かりやすく高バリューカードへと変化しますね。
効果モンスター
レベル8 / 光属性 / ドラゴン族 / 攻2500 / 守2500
手札にいるこのカードのカード名は「青眼の白龍」になる。
【条件】デッキの一番上のカードを墓地へ送って発動できる。
【効果】このターン、このカードのカード名は「青眼の白龍」になり、攻撃力は500アップする。自分フィールドに表側表示のレシェンド通常モンスターがいる場合、さらに相手フィールドの表側表示モンスター(レベル8以下)1体を選んで破壊できる。
また《青眼の白龍》が見えることで《青眼の煌龍》を絡めたビートダウンのプランが取れるようになるのが非常に強力です。
面を1枚タダで取りながら3000点を2面押し込むことができるので、3000点のダイレクトが見込めるシーンが多くなります。
《青眼の究極竜》絡みのムーブだけでは残り2000〜3000点くらいの残ライフを奪取できないゲームも多くありますので、前後に《レジェンド・ストライク》や《青眼の煌龍》を絡めた高バリューのビートダウンを実行し補っていきましょう。
理想は《青眼の究極竜》+《滅びの爆裂疾風弾》を2回決めることですが、要求値が高い場合が多いです
《青眼の究極竜》の簡易な成立、ビートダウンのサブプランをしっかり取るために、厚く搭載したドローソースや墓地肥やしを活用して《青眼の白龍》を積極的に探し、搭載されたカードのバリューを上げていきましょう。
レジェンドカードの採択について
レジェンドモンスターについては解説したのでレジェンド魔法・罠についての解説です。
《天使の施し》
通常魔法(LEGEND)
【条件】なし
【効果】自分は3枚ドローする。その後、自分は手札2枚を選んで墓地へ送る。
特定の組み合わせを要求するデッキなので、不必要なカードを必要なカードに変換する《天使の施し》を採用しています。
また《ソウル・ドレイク》や《レジェンド・ストライク》等、デッキには墓地にカードが存在することでバリューを上げるカードも多く搭載されています。
そのため今回のテーマである再現性の向上や弱いターンを作らないことにも則しているカードといえます。
《滅びの爆裂疾風弾》の関係もあり、《業火の結界像》で完全に詰んでしまうことはありません。
しかし、それでもメタに対する強度が不充分だと感じる場合や、大型モンスターが簡単に出てきてしまう環境の場合は《ブラック・ホール》との差し替えも考えられます。
《魔法の筒》
通常罠(LEGEND)
【条件】相手モンスターの攻撃宣言時に発動できる。
【効果】その攻撃を無効にし、[そのモンスターの攻撃力]だけ相手にダメージを与える。
《青眼の究極竜》の押し込みが1度成立するだけでライフを半分以上持っていけるデッキなので、即時性が高く残ライフを刈り取れる《魔法の筒》が適しています。
先述した通り、《青眼の究極竜》の押し込み後の残りライフを取り切るのに苦労するので、そういった意味でも《魔法の筒》が一番素直な採択かと思います。
《聖なるバリア-ミラーフォース-》と違い除去はできないのでモンスターの場残りが懸念されますが、《滅びの爆裂疾風弾》で帳消しできるというデッキコンセプトとも噛み合っています。
環境にデッキタイプが多く的が絞りにくい場合や、メタカードによる妨害が気になる場合は素直に《聖なるバリア-ミラーフォース-》を試してみましょう。
その他の改善案
《アメイジング・ディーラー》
効果モンスター
レベル3 / 水属性 / 魔法使い族 / 攻0 / 守1000
【条件】自分の墓地のモンスターが3体以下の場合、300LPを払って発動できる。
【効果】自分の手札3枚を選んで墓地へ送る。その後、自分は3枚ドローする。
《アメイジング・ディーラー》を採用することにより初動の展開をより厚くしていくことができます。
今回は以下の理由で《ギャラクティカ・ジャメイヴュ》を採用しています。
- 《究極の青眼伝説》や《滅びの爆裂疾風弾》《レジェンド・ストライク》等、常に抱えていたい魔法カードをミッドレンジ以降のゲームでも活用できる
- アドバンテージを獲得しながら《ソウル・ドレイク》で処理できる
《アメイジング・ディーラー》に差し替えることで、ゲームレンジが長い場合に魔法カードが不足し息切れしやすいデッキにはなりますが、ターン数が少ない環境になり安定した高速展開を要求されるような場合は差し替えてみても良いでしょう。
《マッドレア・アクエラ》
効果モンスター
レベル4 / 闇属性 / 鳥獣族 / 攻1300 / 守1100
【条件】相手フィールドにモンスターが2体以上いる場合、デッキの一番上のカードを墓地へ送って発動できる。
【効果】このターン、このカードは2回攻撃できる。さらに、相手フィールドの表側表示の効果モンスター(レベル6)1体を選んで破壊できる。この効果でモンスターを破壊した場合、さらにこのカードの攻撃力はターン終了時まで600アップする。
《青眼の究極竜》で取りきれないライフを1枚で2600点獲得してくれるカードです。
先に効果を発動しておき《滅びの爆裂疾風弾》で場を空けることで最上級並みのライフ奪取を行ってくれます。
またレベル4かつ1枚墓地肥やしもついてるのでデッキ的な噛み合いも悪くなく、低めになりがちな【青眼】デッキの打点ラインも補ってくれる優秀な下級になります。
ミラーが多い環境でもかなり活躍してくれるのもポイントです
入れ替え候補としてはカードパワーにやや不安がありモンスターしか切れない《フェニックス・ドラグーン》が上げられます。
こちらはこちらで《業火の結界像》を貫通できる炎属性でかつルーターでもあるので環境分布に合わせて見極めていくべきかと思います。
最後に
以上で今回の【青眼】デッキの構築解説を終わりにします。
簡潔で強力なデッキではありますが、《ブルーアイズ・ビジョン・ドラゴン》が攻め手に換算し難い等、意識してカードを揃えて行かないと上手くいかない部分もかなり多く見受けられるかと思います。
先ずは必要なカードをしっかり集められるよう、ドローソースを厚く積んだリストから始め、自分好みの物にチューニングしていくのがオススメのやり方です。
以上、何か一つでも読んで下さった方の参考になることを願っております。