まず「しーちゃんって誰だよ!」と思う方が多いと思うので補足しておくと、しーちゃんとは《シードラゴン・ナイト》のことです。
このデッキは構築の段階から《シードラゴン・ナイト》へのメタ要素を盛り込んでおり、《シードラゴン・ナイト》が腐るよう構築されています。
「《シードラゴン・ナイト》で魔法・罠カードをチラ見できても破壊はさせないよ!」
そんな意味合いを含め、このデッキレシピを提供してくれたすいさんが名付けました。
そして本題なのですが、先日、YouTubeチャンネル「マキシマムブラザーズ」さんが主催する大規模大会「第7回マキブラ杯」が行われました。
毎回、多くのデュエリストが参加しており、趣向を凝らした様々なデッキが使われています。
参加者がどんな考えでどんなデッキを使っているのかって気になりますよね。
そこで今回はマキブラ杯に出場し、ベスト8まで勝ち上がったすいさん提供の【攻撃力0軸ヤメルーラコントロール】デッキを紹介します。
大規模大会には必須の環境に対する対策など、大会参加者ならではカード選定についても解説しているのであわせて読んでみてください!
改めて言いますがデッキ名は【しーちゃんパンツはチラ見だけよ!】デッキです(笑)
目次
デッキレシピ
カード名 | 枚数 |
---|---|
モンスター | 35 |
《魔将ヤメルーラ》 | 3 |
《連撃竜ドラギアス》 | 2 |
《バスター・ブレイダー》(LEGEND) | 1 |
《イスの鏡王ダユー・エイビス》 | 1 |
《邪影ダーク・ルーカー》 | 1 |
《魔将分隊 待組》 | 2 |
《風使いトルネ》 | 1 |
《不許始末戦士》 | 3 |
《貫貴益荒男》 | 3 |
《鬼将メザメ》 | 3 |
《ドウェルチェア・コリキエル》 | 3 |
《アメイジング・ディーラー》 | 2 |
《ロマンス・ピック》 | 2 |
《ケミカルキュア・レッド》 | 1 |
《祭神モドリーナ》 | 1 |
《シードラゴン・ナイト》 | 1 |
《ドウェルチェア・セイバー》 | 3 |
《サイレント・アサシン》 | 2 |
魔法カード | 5 |
---|---|
《10sionMAX!!!》 | 1 |
《天の啓示》 | 1 |
《魔将気流》 | 1 |
《ザ☆パワーアップ》 | 1 |
《五家の加護》 | 1 |
罠カード | 4 |
---|---|
《永久凍結》 | 1 |
《ハーディフェンス・ミッション》 | 1 |
《スパイラル・ガイザー》 | 1 |
《酢酸のたまった落とし穴》 | 1 |
カード名 | 枚数 |
---|---|
《メタリオン・ヴリトラスター》 | 1 |
《魔導騎士-セブンス・パラディン》 | 1 |
《混沌の勇者ライダクロス・アッシュ》 | 1 |
《超撃龍ドラギアスターF》 | 1 |
《月輪龍アンブランサーF》 | 1 |
《天翔流麗ヤメテラス》 | 1 |
《三日月の剣豪将軍》 | 1 |
《炎の剣士》 | 1 |
デッキコンセプト
このデッキのコンセプトは「《魔将ヤメルーラ》の効果で相手の展開を抑制しながら守備表示を誘い、貫通を駆使して戦闘ダメージを与えていくこと」です。
《魔将ヤメルーラ》は「相手ターン終了時までお互いの最上級モンスターのアドバンス召喚を封じる効果」を持っています。
この効果により相手モンスターの守備表示での展開を誘えるため、貫通を付与しながら戦闘ダメージを通していきます。
ではどうやって回していくのか?
次の項からデッキの回し方、各カードの採用理由を解説していきます。
回し方と各カードの採用理由
【しーちゃんパンツはチラ見だけよ!】デッキは以下の5つの要領で回していきます。
- 相手モンスターの守備表示を誘発し貫通攻撃
- 攻撃力を強化しさらに戦闘ダメージを与える
- 罠カードに対する耐性を付与し安全に攻撃
- 2種類の罠カードで相手の思考をかき乱す
- 終盤は《イスの鏡王ダユー・エイビス》《邪影ダーク・ルーカー》で決着
相手モンスターの守備表示を誘発し貫通攻撃
このデッキでの一番の狙いは「貫通攻撃を決めること」です。
そのため序盤は《魔将ヤメルーラ》の効果でレベル7以上の相手モンスターのアドバンス召喚を封じながら、守備表示での展開を誘発していきます。
この時、《魔将ヤメルーラ》を《昂光の裁き》の効果でバウンスされないように手札を1枚残しておくことも重要です。
アドバンス召喚を封じることで、相手に守備表示で時間稼ぎするしかない状況を押し付けるのね
貫通は《貫貴益荒男》と《10sionMAX!!!》で付与
貫通は《貫貴益荒男》と《10sionMAX!!!》で付与していきます。
貫通を付与して攻撃することで、確実に戦闘ダメージを与えることができるため、これを繰り返しながら相手を追い詰めていきます。
《祭神モドリーナ》は効果により《魔将ヤメルーラ》を手札に戻すことができるモンスターです。
そのため《魔将ヤメルーラ》の効果が切れた次のターンに、《魔将ヤメルーラ》を手札に戻し、再度召喚することで《魔将ヤメルーラ》の効果を再び発動できるようになります。
この《祭神モドリーナ》とのギミックを使うか、2体目の《魔将ヤメルーラ》を召喚することで「アドバンス召喚を封じる効果」を継続させることができるため、貫通攻撃も引き続き行えるようになりますね。
《魔将ヤメルーラ》の効果を継続できている場合、自分フィールドに《貫貴益荒男》がいれば、相手は貫通を懸念して《貫貴益荒男》を攻撃せざるを得なくなります。
この動きにより、相手にレベル6以下のモンスターを攻撃表示で召喚させることができるため、次のターンは貫通を付与しなくても戦闘ダメージを狙うことができます。
《連撃竜ドラギアス》に《10sionMAX!!!》の効果で貫通を付与して攻撃するのも強いわね!
《風使いトルネ》で表示形式の変更も行えるので、それを活かすことでも戦闘ダメージを与えることができますよ
《魔将ヤメルーラ》《バスター・ブレイダー》のサルベージは6枚体制
《魔将ヤメルーラ》と《バスター・ブレイダー》は《鬼将軍メザメ》の効果でサルベージすることができます。
そして《鬼将軍メザメ》は《ドウェルチェア・コリキエル》の効果でサルベージすることができます。
これらは3枚ずつ採用されており、《ドウェルチェア・コリキエル》▶︎《鬼将軍メザメ》と繋げるられることから、実質6枚のカードから《魔将ヤメルーラ》と《バスター・ブレイダー》をサルベージできるようになっています。
このデッキには闇属性モンスターが多く採用されていますが、その理由が《ドウェルチェア・コリキエル》です。
《ドウェルチェア・コリキエル》の「モンスターをサルベージする効果」を適用するには「デッキトップから墓地へ送られたカードの中にレベル8以下の闇属性モンスターがいた場合」という効果の適用条件を満たさなければいけません。
採用するモンスターの属性を闇属性に固めることでこの効果を適用しやすくなっています。
攻撃力を強化しさらに戦闘ダメージを与える
このデッキには《10sionMAX!!!》《魔将気流》《ザ☆パワーアップ》《天の啓示》と、攻撃力の強化を行えるカードも多く採用しています。
後述する特定のカードへの対策の意味もありますが、攻撃力を強化することにより相手に与える戦闘ダメージが大きくなるため、決着を付けやすくなりますね。
《魔将気流》は上記の中でも特に強化値が大きく、《魔将ヤメルーラ》《バスター・ブレイダー》に使うことで2300以上の攻撃力強化を行うことができます。
《魔将分隊 待組》が2枚採用されていることから、《魔将気流》は墓地から再利用できるのもポイントですね。
攻撃力強化は戦闘サポートにもなるから、攻撃力・守備力が高いモンスターも突破しやすくなるわね
罠カードに対する耐性を付与し安全に攻撃
攻撃力を強化して貫通攻撃。決まれば強いですが罠カードの存在もあり攻撃を阻止されてしまうこともあります。
そこで《不許始末戦士》や《五家の加護》を使って、安全な攻撃を行っていきます。
《不許始末戦士》は戦士族モンスター1体に「攻撃時に罠カードの発動を封じる効果」を付与できるモンスターです。
攻撃反応系の罠カードを全てシャットダウンしながら攻撃させることができるため、攻撃を確実に通せるようになります。
《五家の加護》は戦士族・天使族・獣族・鳥獣族・爬虫類族がいる場合に、相手の罠カードに対する破壊耐性を付与できる魔法カードです。
発動条件さえ満たしていれば《連撃竜ドラギアス》のような戦士族・天使族・獣族・鳥獣族・爬虫類族以外のモンスターにも、相手の罠カードに対する破壊耐性を付与することができます。
《五家の加護》でケアできる罠カードは限定的ですが、《ダーク・リベレイション》や《ハーディフェンス・ミッション》など流行りの罠カードをケアできるのはポイントです!
中盤以降は、しーちゃんこと《シードラゴン・ナイト》の効果で魔法・罠カードを直接破壊できるタイミングも出てくるわ
2種類の罠カードで相手の思考をかき乱す
このデッキには《酢酸のたまった落とし穴》と《スパイラル・ガイザー》が採用されています。
《酢酸のたまった落とし穴》は「レベル3以下の効果モンスターを破壊する効果」、《スパイラル・ガイザー》は「相手にアドバンス召喚のために裏側表示モンスターをリリースできないようにする制約を与える効果」を持つ罠カードです。
どちらも召喚反応系の罠カードであり、《酢酸のたまった落とし穴》をケアしながら展開する場合は、裏側表示でモンスターを展開、《スパイラル・ガイザー》をケアする場合は表側表示で展開しなければいけません。
何か気づきませんか?
そうです。ケア方法が真逆なんです。
そのためこれらどちらかの存在を相手に認識させ、相手にプレイングでのケアを誘発させたところにもう一方の罠カードを発動し、相手のプレイングでのケアを逆手に取っていきます。
《酢酸のたまった落とし穴》をケアしようとしたら《スパイラル・ガイザー》に掛かり、《スパイラル・ガイザー》をケアしようとしたら《酢酸のたまった落とし穴》に掛かるってことね…いやらしすぎるわ
上手く決まれば相手の展開を妨害することができますよ!
終盤は《イスの鏡王ダユー・エイビス》《邪影ダーク・ルーカー》で決着
相手のライフポイントが少なくなってくるデュエル終盤では《イスの鏡王ダユー・エイビス》《邪影ダーク・ルーカー》でも決着をつけることができます。
《イスの鏡王ダユー・エイビス》は「墓地の攻撃力0のモンスターを任意の数デッキに戻し、相手モンスターの攻撃力を発動条件で戻した数×300ダウンさせ、その数値分、自身の攻撃力をアップさせる効果」を持つモンスターです。
墓地の攻撃力0のモンスターが多ければ多いほど高い攻撃力を得ることができ、その攻撃を相手モンスターの攻撃力をダウンさせることで通しやすくなるため、一気に決着をつけることができます。
このデッキでの最大攻撃力は3300ですが、《ロマンス・ピック》など墓地を肥やせるカードも多く採用されているため、終盤にはこれに近い数値を生み出しやすくなっています。
《邪影ダーク・ルーカー》は相手の魔法・罠カードを破壊しながら、相手に1000ダメージを与えることができるため、攻撃を解さず決着をつけることができます。
効果発動後は手札に戻るため、自分の下級モンスターと相手フィールドの魔法・罠カードが続く限り効果ダメージを与え続けられるのもポイントです。
以上が【しーちゃんパンツはチラ見だけよ!】デッキの回し方と各カードの採用理由です。
大会環境に対するデッキとカードの選定
大会ではメタ要素を盛り込むことでも強く戦うことができます。
例えば「相手モンスターの攻撃宣言時に、相手の攻撃表示モンスターを全て破壊する効果」を持つ《ダーク・リベレイション》の採用率が高い場合です。
対策しなければ効果により自分の攻撃は通りにくくなり、一方的な戦いを強いられることになってしまいます。
しかし対策していればそういった状況をケアしやすくなりますね。
また《連撃竜ドラギアス》のような攻撃力2500以上のモンスターの採用率が高い場合、それらのモンスターの攻撃宣言時にそのモンスターを破壊できる《ハーディフェンス・ミッション》を採用することで、戦況を有利に運びやすくなります。
このようにメタ要素を盛り込むことで有利な試合展開に持ち込みやすくなります。
記事タイトルにもある通り、このデッキには多くの環境メタが盛り込まれているので、どのようなデッキ・カードを想定してカードが採用されているのかも解説していきます。
【しーちゃんパンツはチラ見だけよ!】デッキに採用されているカードを思い出しながら見てみてください!
仮想敵からデッキを選定
ここ最近の流れから、すいさんは今回のマキブラ杯では【竜魔】【野球】【ドラゴン族】【七宝ルーカー】デッキが多く使われると仮定しました。
これらは最上級モンスターのアドバンス召喚を軸とするデッキであり、ドラゴン族モンスターの採用率が高いデッキです。
そのため、すいさんはこれらのデッキを仮想敵とし、メタとして有効な《魔将ヤメルーラ》と《バスター・ブレイダー》を選択しました。
《魔将ヤメルーラ》は「最上級モンスターのアドバンス召喚を封じる効果」、《バスター・ブレイダー》は「自身の攻撃力を相手フィールド・墓地のドラゴン族モンスターの数×500アップさせる永続効果」を持つため、上記のデッキに対して有効であることがわかりますね。
この2種を主軸としたデッキを選択することで、環境で多く使われるデッキに強く戦えるようにしています。
デッキ構築の軸となる部分から対策しておけば、仮想敵となるデッキとデュエルした際に有利に戦うことができますね
採用率の高いカードから採用カードを選定
最新弾「デッキ改造パック 混沌のオメガライジング!!」から約1週間、様々な人の大会優勝報告から多く採用されているカードの傾向も見えてきますよね。
この情報から、すいさんは以下のカードが多く採用されると想定しました。
- 《邪影ダーク・ルーカー》
- 《シエスタトレーロ》
- 《シードラゴン・ナイト》
- 《バックビート》
- 《ハーディフェンス・ミッション》
これに対して以下のカードを対策カードとして採用しています。
- 《邪影ダーク・ルーカー》▶︎《風使いトルネ》《10sionMAX!!!》《魔将気流》《ザ☆パワーアップ》《天の啓示》
- 《シエスタトレーロ》▶︎《酢酸のたまった落とし穴》
- 《シードラゴン・ナイト》▶︎ 同名の魔法・罠カードを2枚以上採用しない
- 《バックビート》▶︎《シードラゴン・ナイト》《ザ☆パワーアップ》
- 《ハーディフェンス・ミッション》▶︎《不許始末戦士》《五家の加護》
《邪影ダーク・ルーカー》に対しては表示形式の変更とモンスターの攻撃力強化により対策。
《シエスタトレーロ》に対しては効果を発動する前に破壊することで対策。
《シードラゴン・ナイト》に対しては効果が腐るようデッキを構築し対策。
《バックビート》は墓地のモンスターをデッキに戻し、墓地のモンスターの数を調整することで対策。
《ハーディフェンス・ミッション》は効果により発動させないまたは破壊耐性を付与することで対策。
このように大会環境で多く採用されるカードの傾向から採用カードを選定することでも、強く戦うことにつながります。
このように大会に出る際は、環境を読みそれを対策する手段も有効です。
読みが外れた場合は大打撃ですが、勝つために大切なことでもあるので皆さんも実践してみてくたざい。
まとめ
今回は【しーちゃんパンツはチラ見だけよ!】デッキのデッキレシピを紹介しました。
要点をまとめると以下の通りです。
- 《魔将ヤメルーラ》の効果で相手の展開を抑制しながら守備表示を誘い、貫通を駆使して戦闘ダメージを与えていくこと
- 相手モンスターの守備表示を誘発し貫通攻撃
- 攻撃力を強化しさらに戦闘ダメージを与える
- 罠カードに対する耐性を付与し安全に攻撃
- 2種類の罠カードで相手の思考をかき乱す
- 終盤は《イスの鏡王ダユー・エイビス》《邪影ダーク・ルーカー》で決着
環境メタをふんだんに盛り込んだコントロールデッキ!
メタを除いても十分に強いので、一度マネして構築してみてください!
しーちゃん!パンツはチラ見だけよ!
おまけ:すいさんからメッセージ
0軸はまだまだ、研究のしがいがあるのでやっててめちゃくちゃ楽しいです!!
回し方ひとつにしても、みんな同じにはならないのが奥深さかも知れません!
まだまだ強さ引き出せる可能性の塊デッキなので、自分なりの構築で採用枚数やカードを決めた方が面白さ増すと思います!!
ガクトいや、生徒会長に敬意を払い、更に精進します!!
余談てすが、 エクストラはわかはぴさんの好きなセーラームーンに寄せてます!!
あと、私の好きなカード《メタリオン・ヴリトラスター》!見えない力を与えてくれるかも!!
タマちゃんはお留守番してもらってたのに負けてしまったので、こんどこそ連れていこう!!、、、かな?
まだまだ実験の途中段階!!!まだ見ぬ化学反応を探してこれからも頑張ります!!!!
今後のすいに乞うご期待!!!