10月14日(土)に発売された「メガロードパック2」にてひっそりと強化された【獣戦士族】
今までは「モンスターを複数体並べて攻める面展開」を得意とする種族でしたが、今回の強化により「攻撃力の高いモンスターでの一点突破」の戦術も取れるようになりました。
今回はそんな【獣戦士族】デッキを紹介。
次の「闇黒のレッドリブート」環境で注目されている《救惺望御》にも対応できるテーマになっています。
今回のデッキは獣戦士族を愛するデュエリスト”トラッパー”に提供していただきました。
デッキレシピ考案者
既にこのデッキで公認大会で2回優勝しており、「メガロードパック2」発売後に早速その強さを証明しています。
使い続けてきたからこその強さ!ぜひ参考にしてみてください!
目次
【獣戦士族】のデッキレシピ
メインデッキ(41枚)
カード名 | 枚数 |
---|---|
モンスター | 25 |
《邪犬武闘神シバ》 | 3 |
《真・獣機界覇者ライガオン》 | 2 |
《真・獣機界王デビルコング》 | 2 |
《邪影ダーク・ルーカー》 | 1 |
《獣機界サイド・フェネック》 | 3 |
《名匠 虎鉄》 | 3 |
《レジェンド・マジシャン》 | 3 |
《アメイジング・ディーラー》 | 3 |
《尖頭狩猟ディグモール》 | 1 |
《業火の結界像》 | 1 |
《ギャラクティカ・ジャメイヴュ》 | 1 |
《ことのはの妖精》 | 1 |
《ブラッド・ヴォルス》 | 1 |
魔法カード | 12 |
---|---|
《レジェンド・ストライク》 | 3 |
《七宝船》 | 3 |
《天の啓示》 | 3 |
《魔法石の採掘》 | 1 |
《天使の施し》 | 1 |
《名匠の兜》 | 1 |
《世紀末獣覇界ビーストオーバー・ワールド》 | 2 |
罠カード | 4 |
---|---|
《ノーバディ・スキャットシーフ》 | 2 |
《ダーク・リベレイション》 | 1 |
《激流葬》 | 1 |
このデッキでやりたいこと
- 展開と攻撃力強化を駆使して攻め込む
- 相手の魔法・罠カードを破壊し安全を確保
このデッキには相手の魔法・罠カードを破壊するカードが多数採用されています。
これを駆使することで安全を確保し攻めていきます。
①:相手の魔法・罠カードを破壊し安全を確保
相手の魔法・罠カードは以下のカードを使って破壊します。
- 《真・獣機界王デビルコング》
- 《邪影ダーク・ルーカー》
- 《レジェンド・ストライク》
それぞれ解説していきます。
《真・獣機界王デビルコング》
効果モンスター
レベル7 / 闇属性 / 獣戦士族 / 攻2400 / 守1500
【条件】このカード以外の自分フィールドの表側表示モンスター(獣戦士族)1体を墓地に送って発動できる。
【効果】相手フィールドの裏側表示のカード1枚を選んで破壊する。このターン自分はモンスター(獣戦士族以外)で攻撃できない。
自身以外の獣戦士族をコストにセットされたカードを破壊できるモンスターです。
裏側表示であればモンスターでも破壊できるため、状況に応じた使いわけができます。
後述する《邪犬武闘神シバ》により、墓地から特殊召喚できるため、1枚でも墓地に用意できれば状況に合わせて器用に使い回す事ができます。
《邪影ダーク・ルーカー》
効果モンスター
レベル7 / 闇属性 / アンデット族 / 攻100 / 守2600
【条件】デッキの一番上のカードを墓地へ送って発動できる。
【効果】相手フィールドの魔法・罠カード1枚を選んで破壊し、相手に1000ダメージを与える。その後、このカードを持ち主の手札に戻す。
相手の魔法・罠カードを破壊しながらダメージを与えることにより、安全を確保しながら決着を着けやすくしてくれるモンスターです。
《七宝船》がある場合は、そのコストにすることで無駄なく次の動きに繋げやすくなります。
後述する《天の啓示》でも特殊召喚する事ができます。
コストとなる獣戦士族を確保できる場合は《真・獣機界王デビルコング》、そうでない場合や《七宝船》がある場合は《邪影ダーク・ルーカー》と状況に応じて使い分ける事ができるのもポイントです。
《レジェンド・ストライク》
通常魔法
【条件】300LPを払って発動できる。
【効果】自分の墓地のモンスター(レベル4/攻撃力1600以下)またはレジェンド通常モンスター1体を選び、自分フィールドに表側表示で特殊召喚する。この効果で「レジェンド・マジシャン」またはレジェンド通常モンスターを特殊召喚した場合、さらに相手フィールドの魔法・罠カード1枚を選んで破壊できる。
《レジェンド・マジシャン》《ブラッド・ヴォルス》を墓地から特殊召喚することで、魔法・罠カードの破壊ができるカードです。
《レジェンド・マジシャン》と《ブラッド・ヴォルス》の両方が墓地にある場合は、《レジェンド・マジシャン》の効果から《ブラッド・ヴォルス》の回収まで繋げる事ができ、1枚で魔法・罠破壊、下級モンスター2体の確保と大きなアドバンテージを得る事ができます。
他には以下の使い方もできるため、状況に合わせて特殊召喚するモンスターを選び、魔法・罠カードの破壊と使いわけていきます。
- 《獣機界サイド・フェネック》
- 《尖頭狩猟ディグモール》
- 《業火の結界像》
そして《世紀末獣覇界ビーストオーバー・ワールド》も安全の確保に貢献してくれます。
《世紀末獣覇界ビーストオーバー・ワールド》
フィールド魔法
【条件】なし
【効果】このカードがフィールドゾーンに表側表示である限り、お互いのフィールドの元々の攻撃力1600以上の表側表示モンスター(地属性・闇属性/獣戦士族)の攻撃力・守備力は400アップし、効果では破壊されない。
効果によりレベル7以上の獣戦士族と《ブラッド・ヴォルス》の攻撃力・守備力が400アップし、効果で破壊されなくなります。
これにより、破壊を伴う罠カードに対してはこのカードを発動しておくだけで強く戦えるようになります。
また自分のカードの効果によっても破壊されないようになるため、《激流葬》の効果で相手モンスターを一方的に破壊できるようになるのもポイントです。
これらにより安全が確保できた後は、モンスターの展開と攻撃力強化を駆使しながら安全に攻めていきます。
②:展開と攻撃力強化を駆使して攻め込む
モンスターの展開は基本的に墓地から行っていきます。そのため墓地肥やしが非常に重要となります。
特に墓地に用意しておきたいのが最上級モンスターと《ブラッド・ヴォルス》で、これらをいかに早く墓地に用意できるかが試合展開に大きく関わってきます。
墓地を肥やせるカードは手札交換ができるカードを含めると、計12枚採用しているわ!
ガンガン使って準備を整えていきましょう!
基本は《邪犬武闘神シバ》により展開
効果モンスター
レベル8 / 闇属性 / 獣戦士族 / 攻2500 / 守1800
【条件】このカードを召喚・特殊召喚した自分メインフェイズに発動できる。
【効果】自分の墓地のモンスター(レベル5〜7/獣戦士族)1体を選び、自分フィールドに表側表示で特殊召喚する。
基本は《邪犬武闘神シバ》により、墓地からモンスターを展開することで、攻撃力の高いモンスターを並べていきます。
特殊召喚できるモンスターは《真・獣機界王デビルコング》《真・獣機界覇者ライガオン》の2体です。
《真・獣機界王デビルコング》は前述した通り、セットカードの破壊を行うことができます。
相手フィールドに魔法・罠カードがある場合は優先して特殊召喚し、効果発動後はそのままアタッカーとして使用しましょう。
もちろん一筋縄ではいかないのがラッシュデュエル
セットされている魔法・罠カードの危険度を読み取り、臨機応変な選択をしてください!
攻撃力の高いアタッカーを用意したい時に特殊召喚したいのが《真・獣機界覇者ライガオン》です。
《真・獣機界覇者ライガオン》
効果モンスター
レベル7 / 地属性 / 獣戦士族 / 攻2500 / 守1800
【条件】このカード以外の自分フィールドの表側表示モンスター(獣戦士族)1体を墓地に送って発動できる。
【効果】このカードの攻撃力はターン終了時まで、[この効果の条件で墓地へ送ったモンスターの元々の攻撃力]だけアップする。自分のフィールドゾーンにカードがある場合、さらに相手フィールドのモンスター1体を選んで表示形式を変更できる。
コストにしたモンスターを自身の攻撃力に加算することができるため、5000以上の攻撃力を簡単に作り出す事ができます。
またフィールド魔法があれば、相手モンスターの表示形式を変更する事ができるため、守備表示で耐えられているような状況もダメージの確保に大きく貢献してくれます。
このカードの特殊召喚に使用した《邪犬武闘神シバ》をコストにすれば攻撃力5000
それ以外でも4000以上の攻撃力は見込めるわ!
【獣戦士族】はこのカードの登場により、「モンスターを複数体並べて攻める面展開」「攻撃力の高いモンスターでの一点突破」を選択できるようになりました。
そのため「闇黒のレッドリブート」環境から採用が増える事が予想されている《救惺望御》に対しても強く使えるのがポイントです。
通常罠
【条件】相手ターンに相手がドローした時、または相手ターンに相手がモンスターを召喚・特殊召喚した時、自分フィールドのモンスター1体を墓地へ送って発動できる。
【効果】このターン、相手は1回しか攻撃宣言できない。さらに、相手フィールドの元々の攻撃力が3000の表側表示のフュージョンモンスター(レベル9以上/魔導騎士族)1体を選んでそのコントロールを得る事ができる。
《ブラッド・ヴォルス》を墓地に用意できればデッキパワーが格段に上がる
通常モンスター(LEGEND)
レベル4 / 闇属性 / 獣戦士族 / 攻1900 / 守1200
悪行の限りを尽くし、それを喜びとしている魔獣人。手にした斧は常に血塗られている。
攻撃力の高い下級レジェンド通常モンスター。
墓地に用意することで、《名匠 虎鉄》《レジェンド・マジシャン》の効果によりノーコストで回収できるようになります。
これにより下級モンスターの確保の他、以下のカードのコスト確保ができるようになります。
- 《真・獣機界覇者ライガオン》
- 《真・獣機界王デビルコング》
- 《天の啓示》
- 《魔法石の採掘》
《レジェンド・ストライク》から《レジェンド・マジシャン》《ブラッド・ヴォルス》へと繋げれば、手札を増やしながら相手の魔法・罠カードを破壊できるのもポイントです!
《名匠の兜》を装備できれば攻撃力4000の《ブラッド・ヴォルス》を生み出すこともできるわ!
《天の啓示》
通常魔法
【条件】なし
【効果】自分フィールドのモンスターを好きな数だけ選んで墓地へ送る。[この効果で墓地へ送ったモンスターの元々のレベルの合計]が10以上の場合、さらに自分の墓地のモンスター(レベル8以下)1体を選んで自分フィールド表側表示で特殊召喚できる。この効果で特殊召喚したモンスターの攻撃力はターン終了時まで300アップする。
自分フィールドのモンスターを任意の数だけ墓地へ送り、墓地に送ったモンスターのレベルが10以上であればレベル8以下のモンスターを墓地から特殊召喚できるカードです。
効果の関係上、コストは重いもののデッキ内の全てのモンスターを特殊召喚する事ができます。
また効果使用済の《邪犬武闘神シバ》と下級モンスターを墓地へ送り、再び《邪犬武闘神シバ》を特殊召喚する事で、再び獣戦士族を展開できるようになるのもポイントです。
攻撃力の強化は下級モンスター・魔法カードで行う
このデッキには攻撃力を強化(弱体化)できるカードも多く採用されています
- 《獣機界サイド・フェネック》
- 《尖頭狩猟ディグモール》
- 《天の啓示》
- 《名匠の兜》
- 《世紀末獣覇界ビーストオーバー・ワールド》
《天の啓示》は攻撃力強化としての運用はおまけ程度ですが、状況によっては攻撃力強化のために使う事ができるわ!
効果モンスター
レベル4 / 地属性 / 獣戦士族 / 攻1000 / 守1000
【条件】自分の墓地のモンスター(獣戦士族)2体をデッキに戻して発動できる。
【効果】自分フィールドの表側表示モンスター(獣戦士族)1体を選び、その攻撃力をターン終了時まで400アップする。自分フィールドに表側表示の魔法カードがある場合、さらに自分フィールドの表側表示モンスター1体を選んでその攻撃力をターン終了時まで400アップできる。
効果モンスター
レベル4 / 地属性 / 獣戦士族 / 攻1200 / 守700
【条件】自分の墓地にモンスターが10体以上いる場合、自分の墓地のモンスター(獣戦士族)3体をデッキに戻して発動できる。
【効果】相手フィールドの表側表示モンスター1体を選び、その攻撃力をターン終了時まで800ダウンする。
《獣機界サイド・フェネック》《尖頭狩猟ディグモール》はそれぞれ最大800の攻撃力強化・弱体化を行う事ができるカードです。
どちらも《レジェンド・ストライク》で墓地から特殊召喚できるため、墓地の状況によっては重ねがけすることもできます。
また効果発動後は《真・獣機界覇者ライガオン》《真・獣機界王デビルコング》の効果のコストにできるのもポイントです。
《獣機界サイド・フェネック》の攻撃力強化は400ずつ2体に分散させることもできますよ
他のカードの採用理由
解説していないカードについても軽く紹介します。
採用理由 | |
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《アメイジング・ディーラー》 3枚の手札交換により序盤の手札事故をケアしてくれるモンスター。 後述する《ダーク・リベレイション》のコストにもなるのがポイントです。 | |
《ギャラクティカ・ジャメイヴュ》 魔法カードを再利用するためのモンスター。 | |
《ことのはの妖精》 相手の墓地のモンスターをデッキに戻しながら、自分のモンスターも再利用できるモンスター。 墓地肥やしと手札交換で素早いデッキ圧縮が可能であるため、その後のデッキ再構築を行う事ができるのもポイントです。 また《ダーク・リベレイション》のコストにもなります。 | |
《魔法石の採掘》 魔法カードを再利用できるカード。 | |
《ノーバディ・スキャットシーフ》 手札交換によりデッキを回転させるためのカード。 | |
《ダーク・リベレイション》 攻撃表示の相手モンスターを全て破壊し、相手の攻撃阻止・次のターンのサポートを行えるカード。 存在を認知させるだけで相手はこのカードを警戒してくれるのもポイントで、墓地をメタる効果が獣戦士族ではなく魔法使い族に向きやすくなるのもポイントです。 |
その他の改善策
《邪犬雷帝ドライヌ》
効果モンスター
レベル7 / 闇属性 / 獣戦士族 / 攻2400 / 守1500
【条件】なし
【効果】自分のデッキの上からカード2枚を墓地へ送る。このカードを召喚・特殊召喚した自分メインフェイズにこの効果を発動した場合、さらに自分の墓地の通常モンスター(レベル6以下/獣戦士族)1体を選んで自分フィールドに表側表示で特殊召喚できる。
《邪犬雷帝ドライヌ》を採用することにより「モンスターを複数体並べて攻める面展開」をより行いやすくなります。
手順としては以下の通りで、《邪犬武闘神シバ》1枚からフィールドにモンスターを3体並べられるようになります。
- 《邪犬武闘神シバ》の効果により《邪犬雷帝ドライヌ》を墓地から特殊召喚
- 《邪犬雷帝ドライヌ》の効果によりレベル6以下の獣戦士族・通常モンスターを特殊召喚
この時、レジェンドカードには《邪神の大災害》がおすすめで、相手の魔法・罠カードを全て破壊しつつ、《邪犬武闘神シバ》1枚からの面展開、安全な攻撃に繋げる事ができます。
墓地からモンスターを展開する性質上、《落とし蓋》がかなり刺さる点は要注意です。
面展開に特化される性質上、《救惺望御》に対してはあまり強く戦えません。
そのため《真・獣機界覇者ライガオン》も引き続き採用しておくのも良いでしょう。
《邪犬雷帝ドライヌ》を採用する場合は、レベル6以下の獣戦士族・通常モンスターの数も少し増やしたいわね
最後に
今回は【獣戦士族】のデッキレシピを紹介しました。
1枚ずつ採用されたカードが多いのも目立ちますが、それらはカードの種類を散らすことで相手のプレイングを鈍らす意図もあるそうです。
基本的には自由枠であるため、実際に使ってみて手に馴染むよう調整するのもおすすめです。
ちなみにトラッパーとは毎週金曜日の夜10時に「わかとらじお」というラッシュデュエルラジオをしています。
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